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夜遅くにメールが入った。
「星に願いを」のオルゴール。彼からの着メロだ。
『大丈夫?』
・・・一応気づいたんだ。
『平気だよ』
『ごめんな』
『でも、さ・・・イヴは、どうしてダメなの?』
勇気を振り絞って聞いてみた。
『今年は、どうしてもその日にしか買い物に行けないんだ』
買い物?そんなの、いつでもできるじゃん。
『なんで?ちゃんと教えてほしい』
この返事は、少し間があいた。
『妻の予定のつく日がそこしかなくて』
それからは、クリスマスの話は一切しなかった。
どんな事情があったのかはわからないけど、
やっぱり私たちの関係に彼の奥さんや子供が出てくるのは、違う。
そんなの、私たちじゃない。
先生が触れないことは私も触れちゃだめだ。
彼に舵取りを任せて、私はその船に乗るだけがいいんだ。
大海原をゆっくり、ゆっくりと進む船に、気持ちよく身を任せて。