悲しい1ヶ月を過ごしました。

日本語補習校でのママ友、大好きなアイちゃんがお空に旅立ちました。

先週の月曜日の告別式まで、信じられなくて辛すぎて涙も出ない日々でした。

 

 

 

 

 

今、彼女の大好きなOfficial 髭男dismの音楽を聴きながら、

彼女のことを書いておきたくて、ここに書き綴っています。

 

アイちゃんは

私より二つ年下ですが、聡明で子育ても完璧にこなし、

色々なことを知っているので話してると楽しくてしょうがなく、

しっかりしてるのに、ちょとおっちょこちょいなところもあり(そこ、大切笑)

怖がりで高速道路を1人で運転できず、

長時間かけても延々と下の道路を走る人でした。

そしてめちゃくちゃ気遣いのある、腰の低い人でした。

 

 

よくメールで好きなアーティストの話や、

林真理子の新しい小説の話や、

お料理の話などで止まらなくなることも多かったです。

ミュージックステーションが大好きな人でした。

 

 

日本語補習校の幼児部年長さんの時から、中学一年生に学校を終えるまで、

毎週土曜日にあって、待合の時間にお茶をしたり、

年に数回、仲良しのママ友4人で一緒にご飯を食べに行ってました。

補習校では代表を2人で一緒に二度務めました。

 

 

アイちゃん、あなたにはたくさんのお友達がいたので、

私の存在なんてその中ではほんの小さいものだったけど、

アイちゃんが大好きで大好きでしょうがなかったよ。

 

 

 

 

彼女の告別式には本当にたくさんの方がお別れに訪れました。

多分300人ぐらいでしょうか。

告別式は、教会で行われましたが、

住職の方が、お経を読んでくれていました。

 

こちらでは通常、カトリック教会なら牧師さんが、

プロテスタント教会なら神父さんが故人を偲んでお祈りをします。

 

でもご家族の方は彼女の宗を尊重し、

仏教葬を行ってくれました。

参列者は皆、数珠は持っていなかったものの、

お焼香を行い、手を合わせてお別れをしました。

 

住職は、ドイツ語で彼女の生涯のお話をしました。

それはキリスト教の告別式と同じです。

でも、通常のお葬式と違ったのが、

ほとんどが、音楽のコンサートのように美しかったんです。

 

彼女の大好きな音楽たちを

彼女の友達でピアニストとバイオリニストの2人の日本人の女性が、

なんとも美しすぎる音色を教会中を響き渡らせ、

私たち参列者すべての心を打ちました。

 

 

彼女が亡くなってから、1ヶ月近くたってからの告別式でしたが、

準備にも時間をかけられたのがよくわかります。

彼女らしくて素晴らしいお別れ会でした。

お花やお香典は遠慮したいとの本人やご家族のお願いがあり、

その代わりに、近くにある子供病院に寄付をご希望でした。

 

きっと彼女も告別式の準備をしていたのでしょう。

なぜかというと、

今から一年前に、彼女は生命の告知をされていたんです。

どんなに辛かったんでしょう。

ずっと耐えた一年だったんですね。

彼女の親友も聞かされていなかったと後から聞きました。

 

 

コロナが流行し始めた一年目、そう今から三年前、

彼女の呂律が回らなくなりました。

電話がかかってきて、あれ?って感じたんだけど、

それから暫くして、彼女が普通に話せなくなったことを打ち明けてくれました。

原因がわからず、ずっと大学病院で検査を受けていました。

 

 

それでも時々彼女から電話も来たし、お魚や本を届けて少し立ち話をしたりしていました。

ある日メールで了解をもらった上で私から電話をしたことがあったんですが、

その時に呂律が回らなくなり、突然彼女は電話を切りました。

 

調子のいい時と悪い時があるんだと思い、

それからは、私から電話することはなくなりましたが、

メールでは相変わらず楽しい話をしていました。

 

どうして言葉がスムーズに出なくなったんだろう。

何が原因なんだろう。。。って

ずっとずっと心の中で案じていました。

 

 

 

彼女の病名が一年前に判明したことは、私は知りませんでした。

そしてその時に余命告知を受けていたことも。

彼女の下の娘さんも聞かされていなかったみたいです。

 

そんなことも知らずに、相変わらず私はアイちゃんに、

馬鹿馬鹿しい話や他愛のない話をしていました。

 

 

 

今年の初めにお客さんにお金を踏み倒された話なんかも、

延々とメールで聞いてもらってました。

それをうんうんと聞いて相談に乗ってくれていました。

 

あと一年の命と告知された彼女の貴重な貴重な時間を

こんなしょうもないことに費やさせてしまったことが

悔やまれてなりません。

 

 

60歳のお誕生日に夫くんと息子くんからもらったお祝いの指輪の写真を

自慢げに仲良し四人組のグルチャに写メしたりして、

「わー可愛いね〜。」なんて返事までもらってました。

本当にノー天気のバカな友達でごめん。

なるべく、前と同じように、普通に付き合っていようと思ってた。

 

 

今年の春、

彼女からメールで、

「あきちゃん、日本の鉄道の予約、オンラインでできるよね。

どこで予約できたっけ?」

と聞いてきたので、

「駅ネットだと思うよ」

「あ、そうだよね、思い出した。ありがとう。」

 

「家族みんなで日本に行くの?」

「うん、今回は東北にも行けるからなんかワクワクしてる」

 

という書き込みをしあってた。

正直、まだ2人のメールの掛け合いを読み返す勇気もないんで、

うろ覚えで書いているんですけどね。

 

言葉が出ないことだけが問題だと思い込んでいた私は、

あ、家族で元気に楽しく過ごしてるんだと、

勝手に思って安心しきっていました。

 

でもその頃の彼女の体は、

もう1人では身の回りのこともできないほど、

深刻な状態になっていたんです。

 

この夏の旅行がおそらく最後の日本への旅行になるだろうと、

家族みんなが覚悟をしていた旅行だったんです。

 

 

 

告別式の後は、

彼女の大好きだった、日本のレストランでアペロに招待されました。

実はアイちゃんと2人でここに行ったこともあるんです。

私の息子くんの映画を一緒に見に行って、

どこかでご飯食べる?となり、

彼女がここに行こうと誘ってくれたんです。

ビールが大好きでおかわりしていた覚えがあります。

ここの天ぷらそば、美味しいんだよ、って

2人で食べた美味しいお蕎麦でした。

 

告別式のお別れの時は泣いてしまったけれど、

まだ心がふわふわしてて、

まだアイちゃんが生きてるような気がしています。

 

余命告知をされてもされなくても、

私たちはみんな、誰かと付き合う時、

お互いのとても貴重な時間を使っているんだな、ってつくづく感じました。

 

だから、

人との関わりを大切にしていきたいし、

自分の時間も大切にしなくちゃって思う。

我慢して付き合ったり、無駄な時間を作らないように、

大好きな人との時間、大切にしたいと思う。

限られた命だから、

永遠には続かない命だから。

 

 

アイちゃんの長男さんも長女さんも、

今、大学の医学部で頑張っています。

 

アイちゃん、

今までたくさんたくさんありがとう!

これからも、あなたのことは

絶対に忘れないよ。

 

 

ずっとその辺りで、

あーあきちゃん、またそんなことしてるの??なんて

笑っていてね。

 

 

 

みなさま、最後まで読んでいただいて、

ありがとうございます。

みなさまとの、ブログを通じての時間、

これからも大切にしていきたいな。

 

アキ