新型コロナウィルスによる肺炎の心配が急激に高まってきている世の中ですね。
スイスはまだ感染者は発見されていない状態なので、それほどの緊迫感はないようですが、
昨日の夜、バスの中で咳をした友達に向かって、
「あ!コロナだ!」とか冷やかしている学生くんがおりました。
フランスやドイツ、イタリアではアジア人への差別が増しており、
中国人だけでなく、日本人も韓国人もアジア人と捉えられ、
差別を受けている人の話もチラチラ聞きます。
まあ、初めから実は心の中にある白人の差別精神が、
こういうところで目覚めたりとかしてるのかも、、、と私の考えすぎだといいのですが。
とにかく、もっと正しい情報をそれぞれの国の政府なり、国際保健機関が公表し続けて欲しいです。
スイスでもこんな差別が始まってしまったら、
イヤだな、、と思います。
来月はパリへの出張もあるし、人ごとではなくなってきました。。。
さて、スイスへのご旅行を計画されている方のためにも、
スイスではどのような状態なのか、お知らせしますね。
昨日、無事に『FESPO〜世界旅行博』が終わりましたが、(そのお話は明日しますね。)
こちらでは意外と普通で、他国のような過剰意識を持っているスイス人はあんまり見受けられませんでした。
65000人ほどが集まるこのイベントですが、入り口はおろか、どのフロアのどのブースにも
コロナウィルス対策のアルコール消毒液などが置かれているわけでもなく、
もちろんマスク姿の人もいません。(ヨーロッパでは通常、マスクしてると変な人か病気持っている人と思われる)
ごくごく普通にお客様は握手をしてくるし、
世間が騒いでいるほど、大げさな雰囲気は全くなかったですね。
(元々、スイス人はなんでもあんまり大げさには騒がないタイプの人が多いと感じますが)
ただ、中国のブースには終始人が一人も集まっていませんでした。
日本のブースは大好評で、日本のことが大好きで、日本旅行を計画している方が、
本当にたくさんいらしたのには、驚きでした!!
(また詳しいお話は、明日にでもブログでご紹介させてくださいね。)
ただ、日本に旅行する途中で、上海で乗り継ぎだったり、香港の宿泊も予定していたりするので、
心配している人もいましたが、予定通り旅行には行くようでした。(行くんや〜!!)
スイス人も普通に生活していながらも、やはり心の奥底に不安を感じているようです。
でもスイスへ旅行されるみなさま、今の所は、過剰に心配されなくてもいいと思いますよ。
スイス国内では差別みたいなものも、今の所聞いていません。
根本的には、スイスにいる限りは大丈夫、、、という意識がまだ強いようで、
他のヨーロッパの国に比べると、唯一平和な空気を保っているようです。
それでも、世界の動きをいち早くキャッチするスイス人、
(スイス人って、ヨーロッパ人の中でいちばん新聞を読む人種だそうです。笑)
大騒ぎしない性格のその奥で、不安もきっと感じていらっしゃることでしょう。
私のスイス人の友達は、観光案内所で働いているので、
中国人の観光客との接待には不安を感じていると話していました。
そんな中、ジュネーブ大学がコロナウィルス検出キットをジュネーブ大学が早いうちに開発しましたが、
まだ確定的なワクチンの開発までは至っていません。
ただ、コロナウィルスに対する最初のワクチン接種は、早ければ3〜4ヶ月以内に行われる可能性があると言われています。
今は2月なので、5月辺りでしょうか。実際にはそれ以上かかるかもしれないらしく、現在の状態ではまだはっきりしたことがわからないようですね。
スイスの薬品会社は世界一と言われていて、世界ランキングでトップのロシェ(Roche)や世界ランキング3位のノバルディス(Norvartis)、
そして勿論、スイスの大学や有名な薬品研究所に大きな期待がかかります。
スイスのジュネーブ、WHO(世界保健機関)の本拠地では1月30日に緊急会合を開き、警戒予告を表明しています。
この異常事態宣言は、記憶に近いところでは
2016年のジカ熱、2014年のエボラ出血熱とポリオ、そして2009年の豚インフルエンザ(この時も結構大騒ぎでしたよね)
の時で、今回と合わせると合計5回の宣言らしく、
そう思うと、今回は結構深刻な状態と言えますね。
本当に、少しでも早くピークを過ぎて、
落ち着いてくれることを祈ります。
これからスイスへ旅行に出られる方にひとつだけお話しておくとすると、、、
飛行機の中などでは勿論マスクしていただいていいと思いますが、、、
ヨーロッパでマスクは普段でも気持ち悪がれます。
そしてこの情勢の中でマスクをしていると、かえって
「私はコロナウィルスに罹っています。」
と言っているようにとられてしまいます。
マスクをして街を歩かれると嫌がられてしまうと思います。
スイスではまだ誰もマスクをしていないので。
難しいところですね。
宜しければぽちっとお願いいたします。



