DVD「母と暮せば」 | Aki-r-sのブログ

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母と暮せば [DVD]/加藤健一
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長崎に原爆が落ちて3年。

助産婦をしながら一人で

暮らす伸子の前に

原爆で亡くなった息子・

浩二が姿を現す。

「母さんがやっと僕のこと

諦めてくれたから、出て

こられた。」

それ以降しばしば伸子の

前に浩二は姿を見せるように

なり、二人は懐かしい思い出

話をする一方で、浩二の

許婚だった町子のことを

話題にした…


・・・・・・・・・・・・・・・


予告編。(松竹さんのYouTubeにとびます。1分30秒の動画)



原爆が落とされた瞬間の

シーンは白眉。

本当に、こんなふうに、

何が起きたのかわからぬまま

あっけなく消滅させられて

しまった方々が

たくさんいたのだろうなと

いうのが思われて胸が痛い。


物語部分は

どうしても「父と暮せば」と

比べてしまう。

で、

「母『と』暮せば」

じゃなく、

「母『が』暮せば」

じゃん。

と、見ながらずっとモヤモヤ。

「父と暮せば」と「対」になる

物語ってことからの、

このタイトルなのだろうと

いうのは理解しているの

だけど。

そして、「父と…」は

明らかに「原爆」という

ものの影響が色濃く残る

広島を舞台にした作品で

あったのに対し、

「母と…」は、原爆が落ちた

長崎を描くというよりも、

終戦の頃の市井の人々の

暮らしを丁寧に映像にする

ことを目指したのかなと

いう印象。

だから長崎が舞台である

意味は「父と…」よりも

薄いのだけれど、

逆に言えば、

長崎だけに限らず、あの時代、

日本中でこのように人々が

生きていた、という映画には

なっていて、たとえば

若い人たちが

教科書にちょこっとだけ

載っている太平洋戦争に

ついて、自分のまわりの

戦争を知っている世代の

人から直接その頃の話を

きくきっかけになるように…

という狙いもあって作られた

作品なのかもしれないと

思ったのでした。