江戸しぐさの正体 教育をむしばむ偽りの伝統 (星海社新書)/原田 実
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そもそも
「江戸しぐさ」とは
何ぞや?
というとこも
あやふやだった
私σ(^_^;)☆
大体のイメージで、
「江戸の人はこんな
ふうなしぐさで
相手を思いやって
ましたよ」
「江戸の人がやってた
しぐさを現代にも
活かすことで
よりよい世の中に
しましょう」的な
ことかなと、
その程度の理解。
最近じゃあ小学校の
道徳の授業にも
取り入れられてる
らしいですね。
しかしですよ。
この「江戸しぐさ」、
最初に唱え始めた方の
「創作」である、と
いうのがこの本の
一番大きな結論。
それが
なぜ
どのように
歴史的な事実として
世間に広がっていった
のか。
その疑問に対し
丁寧に事実を
積み上げながら
検証していく中で、
学者さんの責任に
ついても言及してる。
江戸時代を専門に
研究してる方が
この運動にちょっと
興味を持って中身を
検証してくれてたら
ここまで広がる前に
何とかなっただろうに、
と。
専門家はその専門の
ことに集中するからこそ
「専門家」なんだけど、
それだけにしか目が
いかない、
それ以外のことには
興味がない、
どうでもいい、
という状態になりがち
だと。
「風立ちぬ」
思い出しちゃった。
これが教育現場で
教えられているという
ことも問題で。
誰がなぜ何の目的で
これを「道徳」に
取り入れたのか。
まぁ、いろいろ
考えさせられる本で
ございました。