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ゼロ! 熊本市動物愛護センター10年の闘い (集英社文庫)/片野 ゆか

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熊本市の職員の間で

「異動したくない

職場No.1」と

言われていた

動物管理センター。

保護された動物たちが

運び込まれ、そして

最期の時を迎える

施設である。

平成12年に保護された

犬の生存率(元の

飼い主が見つかったり

新しい飼い主に譲渡

されたり…)は24%。

残りの犬たちは殺処分

されたということを

意味する。

保護された動物達には

殺処分しかないのか?

その思いから

「殺処分ゼロ」を

目標に掲げ、所長以下

職員達の奮闘が始まる…




・・・・・・・・・・



既にマスコミなどで

報道されたこともある

のでご存知の方も

いらっしゃるかもしれ

ないです。

殺処分を限りなく

ゼロに近づけた

熊本市の動物愛護センター

(管理センターから

名称変更)のお話。

これが一朝一夕で

なしえることではない

というのは副題の

「10年の闘い」という

部分でもわかるかと

思います。

世間で言われる

「お役所仕事」では

決して実現しなかった

であろう改革を追った

記録です。


「出会い」は大事

だなと思いますね。

ここに実名で出ている

方々、誰か一人でも

欠けていたら

事態はこんなふうには

動かなかったかもしれ

ない。

市役所の職員さん

だけでなく、

獣医さんや

動物保護団体の方

など、動物に携わる

いろんな立場の方が

それぞれの立場から

アイディアを出し合い

一つの目標に向かって

努力した。

それがあっての「今」

なんだなと。


私ね、恥ずかしながら

知らなかったんです。

犬の方は先述しました

ように、マスコミなど

でも報道されましたから

知ってたんですけど、

猫の方の問題。

犬とは全然違う。

この取材が始められた

最初の頃は、生存率の

記録さえないです。

それが最新の数字では

生存率が8割を超える

ようになってる。

これもまた職員の方々の

勤務時間外での活動や

民間のボランティアの

方々の協力があって

こそ。

人の「思い」が

集まると

「パワー」になるん

だなと。

そういうこと考えた

一冊でした。