パーソナルコーチ Lemurian Record 赤間です。
「世界が自分の住む場所」という超感覚で生きている「どさんこ」の体験をご紹介しています。
ずっと憧れていたブロードウェイの聖地へ。
その中心にあるラジオシティ・ミュージックホールで、ロケッツの舞台裏見学ツアーがあると知って、迷わず申し込んだ。
ショーの輝きの裏に隠された、もうひとつの物語をのぞいてみたかったのだ。
ニューヨーク5番街のイエローキャブの喧騒を逃れ、ラジオシティの黄金の扉の中に入ると、ひんやりとした空気とともに、歴史ある劇場の静かな気配が漂ってきた。
高い天井、赤いベルベットの階段、そしてどこか神聖さを感じさせる香り。
会場の広さと重厚な造りに圧倒される。
「ここで踊るって、どんな気持ちなんだろう」と想像せずにはいられなかった。
ガイドの案内で、まずは細い階段をのぼり衣装室へ。
整然と並ぶ無数のスパンコール衣装、ずらりと並んだダンスシューズ。
目に飛び込んできたのは、華やかな舞台の裏で積み重ねられた努力の結晶だった。
衣装ひとつにしても、すべてがオーダーメイド。
ダンサーたちの体型や動きに合わせて微調整されているという説明がだった。
その精密さとプロ意識に感動した。
さらに舞台下のメカニックな構造や、舞台装置の仕組みも見せてもらった。
あの華やかなショーがいかに緻密な設計と連携で成り立っているかを実感した。
スタッフ同士が無線で連携しながら、秒単位で動いているという説明には驚いた。
見学ツアーのクライマックスは舞台袖の小窓からのぞいた、ロケッツの本番。
まばゆいライトの中、完璧なタイミングで足が上がるラインダンス。
まるで万華鏡のように揃った動きに、思わず言葉を失った。
観客席のざわめき、音楽の高鳴り、ステージに舞う光の粒までが、魔法のようにひとつになっていた。
その瞬間、「ここはただの劇場じゃない、夢を現実にする場所だ」と心から感じた。
このツアーで一番心に残ったのは、「表の華やかさは、裏の見えない努力に支えられている」ということ。
ブロードウェイの輝きが、少しだけ身近になったように感じた。
いつかこの劇場の観客席から本物のショーを観たい。
ニューヨークのブロードウェイが、いつまでも輝き続けていることを願いマンハッタンを後にした。
(文)Lemurian Record 赤間