住民ディレクター追走25年史!!「凡人力の群像」という本を明治学院大学の古川柳子教授が数年前に書いてくれました。このタイトルになった「住民ディレクター」は私が熊本の民放を退職して、これからやろうとした生き方を表現したものでした。一人一人の住民が自律するための手法としてテレビの番組作りが活用できるとテレビ局での報道制作の現場経験で発見したのです。

13年半熊本県民テレビに在籍し、恐らく全国でも例がないほどのテレビマン生活を送ったと振り返ります。当時あった98市町村を2週半、5年をかけて歩きました。その時に発見したことが「住民ディレクター」になります。

熊本県で言えば熊本市、八代市、菊地市などの都市部と人吉球磨地域、阿蘇地域、水俣芦北地域、天草地域などの町村部の違いが身体でわかったのです。身体力が抜群に優っている郡部の方々の生き方は目立たないけれど、しっかりした意志を持って生きておられる。猪や鹿を撃ち取り、そのままそこで捌いて、食べられるようにして猪なべや鹿刺しをチャチャっと作ってしまう人間力に驚かされます。

その仕草がいちいちカッコよくて、兵庫県の地方都市、神戸のベッドタウンに生まれ育った自分には憧れの的でした。自分で生きていける力がその男たち、女たちに溢れ出ていました。身体と大自然がガッチリ合ってそこで生み出す創造力は身体全体が喜ぶ生き方です。テレビ局の中は頭がどうしても中心になり、新聞記事のスクラップやミニコミ誌、今ではGoogle検索などが情報収集の元になりますが、大自然を歩いて感じ、掴み出すダイナミックな収穫物からの恩恵は感謝から始まります。
ドラマ爆発 !!はそこをしっかりとやり、そこからはじまり、大地から生起する大自然に包まれるようなあまりにも人間的なドラマです。 

*ドラマ爆発!! オリジナル物語制作合宿参加者募集中 

 


「住民ディレクター」という生き方を提案してから早や27年。熊本県山江村をスタートして、全国行脚の末に福岡県東峰村に舞い降りるように住み込んで14年。この27年間はひたすら「住民ディレクター」という生き方を磨くべく、ふつうの住民の方々とテレビという魔法の箱でありコンテンツ創造の泉を使い倒すことに専念した。さらに戦後の日本人が失ってきた共同体の代わりに「住民主体のテレビ局」が現代の新たなコミュニティの拠点になると考え、そのコミュニティづくりこそ「住民ディレクター」という内面豊かで行動力ある人々の得意技であった。住んでいる地域にとどまらない大きな意味での人間のふるさと「地球」を愛する気持ちが核にある方々の集まりで持続可能な活動を続けてきた。

さて、常に私自身を含むこの凡人たちの広く薄い活動には実に色彩豊かな人間ドラマが溢れている。一人一人のドラマを紡いでいけば地域の大叙事詩になる。さらにスマホで全国を結ぶと新たな地域史の掘り起こしと予想外の繋がりが見える化する。そこにプロのクリエーターたちが少人数でも交われば素晴らしいコンテンツになって世に出る可能性が高い時代に入った。イノベーション、DXという言葉が表そうとしている変革の一つだ。
 
想定できなかった未知の化学反応が巻き起こす変革がすでに次々と起こりはじめている。「ドラマ爆発!!東峰村」はこの住民ディレクターという生き方を実践している人たちが世界で最も多い!? しかし通常人口は世界でビリから数えても最後尾グループにあるはずの極小のサイズの村が実現するBIGな人間ドラマを描いていく動き全般を言う。この活動のための環境づくりに20年はかかると見込んで1996年にはじめたが、相次ぐ地震、水害などの災害や新型コロナ等の影響で27年が経った。しかし、毎日が高校野球精神だった。怠けてるようであっても内面ではその怠け方も高校野球に賭ける球児のような青春の日々を過ごした、いや今もその青春を過ごしている。
 
「ドラマ爆発!!東峰村」はこの東峰村からスタートするが当然これまで歩いた九州、全国、世界へと、もっと言えば地球全体、宇宙へと広がっていくものとしてはじまる。最初からそういう気持ちでやってきたので嘘はない。DX時代とはそういうものと身体全体で感じている。一方でこれを正式に発表する11/3(金)まで後3日しかない。このギリギリ感も27年前から一貫している。即興で生きる人間の活動なので、できる限り枠組みを決めずに人と人がその時々の最高のパフォーマンスを出せるプロデュースを追求してきた。つい先ほども3日後の番組の企画・構成案をガラリと変えたところだ。ここからまた「どうなるかわからない」クリエイティブな活動こそ「ドラマ爆発!!東峰村」の真骨頂である。全国唯一の故郷おこし番組のミッションは同じ建物の2階にある「テレワークテラス宝珠」と一体型の活動で実現していくことになる。

村の出身者が今、動いています。

6年前の九州北部豪雨により破壊された村の復旧が進み、復興の勇姿を見せようとしていた矢先に再び大きな水害に見舞われましたが、そこから逞しく前へ前へと歩んできたことが大きいと感じます。東峰テレビは14年前の開局以来、その東峰村を住民主体の村にしていくために微力ながら様々な試みをやり続けてきました。その一つのターニングポイントと感じた昨年11月に「ふらっと九州☆東峰村」を立ち上げました。テーマは「ふるさと愛」。

国を上げて移住者を求める「第二のふるさと構想」が掲げられ、その政策は人口問題や環境保全等の対応策としてとにかく誰でもいいから住んでもらおうとの願いが込められています。東峰テレビテレワークテラス宝珠もその方向性には乗りつつも、「第二のふるさと」というある種の曖昧なイメージをもっと明確にするにはどうすれば良いのか?と番組づくりを通して地域づくりを進めることで模索し続けてきました。「ふるさと」って何なのか?ということをよく考えないと答えが出ません。

たまたま、この夏に私の「第一の故郷」兵庫県加古川市で高校の同窓会がありました。想像通り、ほぼ今だに現役で働いている同窓生は数えるほどで、酒席の話題は「孫、ゴルフ、暇つぶし、終活」そして2次会はカラオケ大会です。一人一人ステージに立って近況を話しているのを聞いていても同じくです。そこで、私は自分の番が回ってきた時に九州の小さな村に住んで何をやっているか、もし共感してくれる人がいたら全国ネットワーク番組もやってるし、これは故郷加古川の地域おこしにも繋がるので一緒に動きませんか、との話をぶち上げました。 結果は数人でしたが、私の席に寄ってきてくれる同窓生がいました。それぞれが何をしてるかを聞いていると、もしそれを番組にすると「加古川東高校卒業生も意外とやってるよね!!」と感じてもらえる活動がいくつもありました。

加古川は古代の英雄ヤマトタケル(日本武尊)が生まれた故郷です。子供の頃に遠足によく行った日岡山はヤマトタケルのお母さんの古墳で播磨稲日大郎姫(はりまのいなびのおおいらつめ)が眠ると言われています。父は景行天皇です。聖徳太子や宮本武蔵にゆかりも深く、黒田官兵衛の妻、光姫(ミツヒメ)の出身地でもあります。 話を東峰村に戻せば、官兵衛に縁がある高取焼、小石原焼の歴史に繋がります。間も無く秋の民陶むら祭です。そして九州は熊襲の地です。私が兵庫を離れて山口、九州へと西へ西へ向かっていた頃、同級生たちには「島流し」と揶揄されてきました。しかし私は九州に来たからこそ「自分自身」を発見していったのです。アイデンティティと言ってもいいですが、若かったこともあり、加古川ではわからなかった「自分自身」、住んでる加古川のこともよくわからないままに故郷を出たい気持ちばかりが強くありました。そして出ました。

生まれ育った加古川よりも遥かに長い時を九州で過ごしました。そして今、故郷加古川が九州からよく見えてきたことと、どちらも日本であり、同じ地球であるとの考えに自然となってきています。しかし、生まれ育った土地ということは当時は気づかなかったけれど、やはり土地の風土や大地の力が良きも悪くも沁み入っています。そこから抜け出してアイデンティティを取り戻すために九州があったようでもあり、九州から兵庫へ、もっと言えば実際に何度か行ったアフリカからアジアへ、日本へ、九州から兵庫へ・・と自分のルーツに向かう逆ルートを感じています。 東峰村で「ふらっと九州☆東峰村」という光ケーブルとYouTubeの同時配信番組を制作し続けて気づいてきたことは、東峰村に限らず、全国、世界に住む同じ住民として、何か役立つ動きであるとはずっと感じています。それは人と人の関係性、個人と社会の関係性、社会的動物である人間の活動基盤を創っていく広い意味での創造性を養い、表現として発揮していく何かを開拓しているとの気持ちです。

ヤマトタケルが父、景行天皇から征伐を命ぜられた九州にはタケルにとっては次々と意外な発見や創造に溢れた暮らしがあったのではないか?私にとってはそのような興味深い物語の一つにも見えて来ます。 「ふらっと九州☆東峰村」やテレワークテラス宝珠ではこれから一人一人が自分自身の人生の物語を紐解き、学びや発見を整理しながら表現していくクリエィティブな活動を目指します。アイデアソンという考え方が今、出てきていますが、その考え方の実践フィールドになっていくことがこれからの活動の中心になっていきます。ふるさとおこしは人間起こしになり、豊かな感性を持って行動する人々が増えることが砂上の楼閣に終わらない、持続可能な地域活性化策になると考えます。

10/6(金)正午からの「ふらっと九州☆東峰村」はその動きの第1回になります。もちろん全部のコーナーがその動きに連なっています。「番組づくりが地域づくり」と提唱してきてもう25年以上になります。よそ者、ばか者、若者という地域おこしの3原則がありますが、子どもたちの未来に繋がる動きにやっとなってきています。

ふらっと九州☆東峰村



3/19(日)の「ふらっと九州☆東峰村」YouTube配信ではメディフェス2023(市民メディア全国交流集会)の「ハイパーローカルメディア」のセッションに中継参加させていただきます。ハイパーローカルメディアとは?詳しく知りたい方はググっていただくとして私はこの言葉を聞いて東峰テレビだ!!住民ディレクターだ!!「ふらっと九州☆東峰村」だ!! と感じました。他のセッションも大いに関係しますが、世話人の関本さんのご配慮でここに落ち着きました。

あちらの司会は元TBSのビッグモーニングのキャスターだったり、その当時に民放で男子の育児休暇をとって話題にもなった下村健一さんです。下村さんとは「ズームイン!!朝!」の裏番組(向こうはビッグモーニングキャスチャーだったので我々が裏番組)でよくズームの強さの秘密を語り合ったものでした。そして私はその「ズームイン!!朝!」をモデルにして「ジュウミン!!朝!」として住民による地域おこし番組にしようとしてきました。

メディフェスでは新しい動きとして活躍されている東北や東京の実践者の皆さんと少しの時間ですが語り合う予定です。私の横には東峰村民が二人(小林純一さん、熊谷弘枝さん)、元熊本県民テレビの開局一期同期生の丸田輝久さんというメンバーが座ります。平成8年の起業時から私はひたすら熊本県山江村をスタートに全国の市町村の「地域おこし」を応援するためにテレビを使ってきました。市民メディアの皆さんにはある時は「パブリックアクセス」の先進地、またある時は「メディリテラシー」のモデル、・・として山江村の地域おこしに協力してもらってきました。

そして今、「ハイパーローカルメディア」との言葉を聞き、30年前から自分がやってきたことと感じます。「ふらっと九州☆東峰村」に「小ちゃな村から世界が見える」TOHOトピックスというコーナがありますが、このコンセプトはまさにハイパーローカルだと思います。3/19(日)の11:30から12:00の間でメディフェスに参加、12:00から13:00までは今年度の総集編として東峰村民の皆さんと東峰テレビスタジオで大いに語り合います。そこはテレビですがやっぱり地域おこしをしてるはずです。テレビと地域おこしが合体、融合するとどうなっていくか?答えは3/19(日)の11:30から一緒に考えていく場にします。



「テレビで地域おこし」を実践する東峰テレビの番組「ふらっと九州☆東峰村」は今年度の最後を3/19(日)11:30から13:00までやります。今回のメインテーマは「テレビと地域おこし」、いや「テレビ【と】地域おこし」です。実は昨年11月には「テレビで地域おこし」でスタートしました。昨日このメインテーマを伝えるとスタッフの Uさん からこんなメールが届きました。 

< 1回目が「テレビで地域おこしどういうこと?」でしたので、、如何でしょうか、、単にテレビと地域おこしだと何か物足りない感じがします例えば…『テレビで地域おこし 総集編』とかもしくは「ここから始まる全国地域おこし番組」とか「テレビと地域おこしは今からだ!」「テレビと地域おこしはこれからだ!」今 一度 ご検討をいただけますと幸いです。>

 どうでしょう?一生懸命に私を説得しようとするUスタッフに返信した私のメールはこれです。

<「まさにその疑問を解くのでこのタイトル。丸田さん(総合司会)の番組はじまって最初の問いはそれ」> でした。

禅問答のように聞こえるかわかりませんが、「ふらっと九州☆東峰村」の企画はいつもこのようにギリギリになって生まれます。今回は正直言って随分前からタイトルを求められていましたが、浮かばなかったのです。ところがこのUスタッフにギリギリで聞かれてやっとハッキリと見えました。きっとUさん の問いだからこそ生まれた「ド正解」のタイトルでした。

すでに「何のこっちゃ!?」と「見るのをやーめた」と感じた人もいるでしょう。逆に「何のこと?見てみよう!!」という人もいると思うのです。この番組はその「ようわからんけどとりあえず見てみよう」という変な人、変人さんたちに向けて発信しています。しかもYouTube配信では今のところ1回の最大759回再生、少なくとも189回再生数が現状です。だからと言って人数は正確にわかりませんが、ざっくりと800人として、この800人に向けた第6回を考えています。

つまり総集編は【見たことある人のための番組】です。初めての方はぜひどれか一つでも見てから見てみてください。何だかとっても傲慢のように聞こえるでしょうが、こちらもかなり精魂込めて制作しているので、見ていただく皆さんのイメージを持っています。マスコミにも長くいましたが、あの頃の【不特定多数】の視聴者は「今はまだ」ターゲットにしていません。ちょっとでも関心がある世界と感じ、気になる変人さんたちに知ってもらい、一緒に考えてもらいた番組です。要は3/19にわかる(はず)ですのでぜひご覧いただきたいと思います。

3/19(日) 11:30-13:00 「ふらっと九州☆東峰村」 https://www.youtube.com/watch?v=yz4P2hlt4N4


第5回の「ふらっと九州☆東峰村」では平成8年に住民ディレクター活動を全国に先駆けて生み出した熊本県山江村の皆さんがやって来ます。そして番組では「山江村コーナー」を設けて山江村という「日本の村」の原型を多くの皆さんに知っていただきたいと考えています。もちろん、番組の本丸である東峰村も同じようにその姿をこの番組で表現し続けて来ましたので同志であり、今後の連携を視野に入れています。

住民ディレクターによる地元からの表現、情報発信は山江村からスタートした平成8年の初期から「地域コミュニテイづくり」であり、全国、世界への発信と連携を目指していましたので、本来は今、様々な業界で言うところの「ハイパーローカル(メディア)」と認識しています。山江村では平成10年頃にはすでに全国ネット中継をして、全国の出身者、ファン、応援団、ビジネスとして関心ある企業などと結んでネット中継交流をしていました。昔の言い方では「グローカルメディア」です。ただし、マスコミとは違って「地元の地域の小ちゃな事象から全国、世界に通じる知恵がある」ことをごく普通の目立たない住民の暮らしから発見、発掘、発信することを継続して来ました。

その小ちゃな事象を起こしている元には大自然のど真ん中で野生的に働き、遊ぶ田舎の住民たちの逞しい人間活動があります。比較的都市部に生まれ育った私はこの田舎の人たちにこそ生きる知恵、逞しい身体、生活哲学があると発見し(民放テレビの番組制作活動中に)、この人たちにこそメディア(テレビ)を使ってもらうべきと考えました。ところが、テレビ局の中にそのように考える人が皆無であり、そのような動きを作るには自分で営業し、制作費を稼ぎ、プロデュース全てをしないといけない現実がありました。そこで、もっと有効な動きを創るために退職し、「住民ディレクター育成」と「独自メディアプロデュース」を二つの柱に起業しました。

スマホの(ようなものの)登場は平成8年頃から予感していました。そこで、約15-20年後にスマホのようなものが普通になった頃に住民ディレクターがたくさんいる地域から真の地域おこしが実現するとの構想のもとに現在に至ります。現在は東峰村が本丸ですが、山江村もやはりじわじわと実力を発揮して来ました。この二つの村からもう一度全国、世界へ今でいう「ハイパーローカル」のゆるやかな連携ができることが地域の活性化、住民主体の個性化列島、住民同士の仲間意識による世界の安定に貢献すると考えます。

この難局にこれまで力を発揮してきたシニアも引退とか自害(物騒な話になっていますが成田悠輔さんの叱咤激励と理解すれば)、逆にもっと生き生きと生きる「良かじぃじ」(第4回の「ふらっと九州☆東峰村”をご覧ください。)として活躍する時代にあると感じています。「全国唯一の本格的地域おこし番組」はこのような理念から昨年11月にスタートしました。そして、来年度も持続する予定ですが、東峰村の皆さんや議会、行政がどのように捉えられるか?まな板の鯉の身であります。^^

「テレビコミュニティ」という言い方をすると「コミュニティテレビ」の印象を持たれると思い避けてきましたが、そろそろ良いのかなと感じています。「コミュニティテレビ」というと東峰村のようなコミュニティにある「ケーブルテレビ」にコミュニティチャンネルがあってそれを「コミュニティテレビ」と呼んできました。念のためにググってみましたが「テレビコミュニティ」ではそのままの答えが出てこないですね。やはり答えは「コミュニティテレビ」になっています。

昨年末からスタートした東峰テレビの「ふらっと九州☆東峰村」を全国唯一の「地域おこし番組」と宣言していますが、敢えて他の表現に変えれば「テレビがコミュニティ機能をもち、地域をおこす番組」、または「コミュニティを創るテレビ番組」のことを言っています。平成8年から「住民ディレクター」と呼んでいる人達は、この「テレビコミュニティ」を創り、地域活動を縦横に実践する人々のことです。

住民ディレクターの皆さんは「地域おこし」の「コミュニティ(番組)」を持ちますがそれは決して「地域ケーブルテレビ」だけではなく、民放だったり、衛星放送だったり、インターネット番組、SNS 、YouTube、・・とメディアを選ばずむしろ使えるメディアは全て使い倒す発想でやってきました。しかもテレビだけでもなく、ラジオ(くまもと未来国体では県庁内にイベントFMを開局)、新聞(くまもと未来国体の終了後に「西日本新聞」に住民ディレクターが全面を使って作るコーナーを作りました)とこれも枠を決めずに使えるものは使ってきました。ある意味、オリジナルミックスのメディアを一つの地域や団体、NPOなどが自前のメディアとして組み立てていくという発想です。

さらに番組のフィールドは「住民もプロ制作者もファンや応援団もいつどの役割を担うかわからない」役割構成で進めます。全員が「出る人、撮る人、世話する人、見る人」を交代でやるイメージです。そして根本のコンセプトは全員が「どこかの住民」だろうということで根底的な立場は「住民」です。その「住民」がディレクターとなって「自分の地域をおこす活動を共にするフィールド」が「スタジオ」です。人によってはオンラインで「自分の住む場所から登場」します。だんだん頭が混乱していきそうですが、東峰テレビの「ふらっと九州☆東峰村」を現場で体験していただくとこの意味はストンと腑に落ちるはずです。なぜなら、全国唯一のフィールドなので、どこにも無いので「東峰テレビに関係する人達」以外は誰も経験できてないのです。

このような状況はずっと前から気になっていた課題ではあります。そして、色々な課題を一つづつ抜け出してきて、やっとこの課題への対応、本当に必要とする方々、地域への還元をできる仕組みを提供できるようになりました。新年度には研修や講座、実践の番組づくり体験、さらに本格的な番組制作ができるフィールドとして東峰テレビと2階のテレワークテラス宝珠を生かしていきます。今回の第4回「ふらっと九州☆東峰村」の制作過程でじぃじ達の生き方から滲み出ていましたが、「地域おこし」は詰まるところ一人一人の自発的な地域活動やボランティア活動、社会貢献の企業活動の統合体として顕れます。

テレビが70歳を迎えた今年にこのような社会貢献事業をテレビを使ってやれるのは自分としても本望です。村じぃじ達に学び、粛々とやっていきますが、大事業なので時にはド派手にいきます!!

小ちゃな小ちゃな村に住み込んで「村おこし」をして来ました。一方で大都会のど真ん中にも住んで都会の「村おこし」をして来ました。深山や離島、地方都市、さらに地方都市の周辺町村、本当に特徴のない平野部の町や村・・・、色んな地域に住み込んで地域おこしをほぼ25年、テレビ局時代を含むと40年近くになります。

今住んでいる福岡県の東峰村はまだ住み始めて13年目です。全国を行脚して思うのです、そこに住み込んで地域の人と一緒に実践する「地域おこし」の妙というものがあって、それは2月3日(金)の正午から1時間ライブでお送りする「ふらっと九州☆東峰村」のテーマ 「村じぃじ達との出会い」が大きいです。「村じぃじ」は「街じぃじ」と違って(もちろん街じぃじにも素敵な人はいますが、圧倒的に人口密度的には田舎と差があります。)本当に豊かな発想としなやかな身体力、女性的なやさしさがごく自然に備わっている男達が多いのです。そうそれが田舎です。

テレビ局に間違って入って!? 最初に発見したのがこの「村じぃじ」に学ぶ事の多さです。学びから取材が始まり、放送になり、反響が見え、繰り返し継続的にやる意味が実感としてわかっていきました。<人には「知られる権利」が大切なんだ!!>という放送評論家の志賀信夫という人がいました。「街じぃじ」の一人でした。この「街じぃじ」にも熊本県民テレビをある晩に退職を宣言して、2ヶ月後に起業してから随分世話になりました。今、ご存命であれば、ぜひ東峰村、山江村にお招きしたいと考えます。

そういう意味で私は間違って!?テレビ局に入ってしまって、その後、今のようなことを初めてずっと今までやっているのはある程度、好きなことでもあり、何とか天職とまで行かなくても、これをやってる間はやるべきことがあり続けるような気持ちにはなっています。今年テレビが70歳になります。NHKは今月2月、日本テレビは8月が誕生日です。「テレビ70歳」、もうスタートしないと・・・。これはずっと温めてきた企画なんです。

「ふらっと九州☆東峰村」は全国唯一の本格的な地域おこし番組です。2/3(金)正午から1時間ライブ配信します。

 昨年の11月から東峰テレビではじめた「ふらっと九州☆東峰村」は全国で唯一の本格地域おこし番組と銘打ってスタートしました。これを読まれた方でもし「唯一の本格地域おこし番組」に異論がある方がおられれば、ぜひお知らせいただきたいと本気で考えているところです。というのは実はもし「ふらっと九州☆東峰村」よりももっと本格的な地域おこし番組が日本に、もしくは世界にあるならば是非見学させていただき、その制作の背景や主旨、ご苦労、成果などを担当の方からじっくりとお聞きしたいと思っているのです。裏を返せば、きっと「ふらっと九州☆東峰村」のような地域おこし番組は世界中にもきっと無いのでは?と確信をしてるからでもありますが・・。

 私は平成元年からこの「本格地域おこし番組」の未来像を想像しながらずっと模索し、様々なチャレンジをしながら全国中で実験、実践してきたのです。そしてもう一昨年になりますが、かつていたテレビ業界の著名な放送文化基金賞の個人賞をいただいたことから、このようなことを考えるようになりました。放送文化基金賞は錚々たる重鎮から新たなテレビ技術開発の先駆者まで幅広く受賞されているものですが、私にとってはかつて直接ご縁があった森繁久弥さん、筑紫哲也さん、さだまさしさんも受賞されている賞だったので襟を正して熟考する機会となりました。平成7年にテレビ業界からは去ったものの、地域活性化という世界?で「テレビで地域おこし」という手法を駆使して、まさに「テレビ番組、テレビ作品」よりも「番組づくりによる人材育成、チームワークづくり」という成果に重心を置いた事業を創出しました。それ故に「番組はオマケ」とい続けてきたのです。変な話ですが、知らぬ間にその業界(と言えるのか?)の第一人者のような位置に立っていたのでした。

 そして長年の、実に 30年余りの模索を全国各地で続けてきて、九州から全国を一周した結果、再び九州に舞い戻り、福岡県東峰村で12年間の実験的取り組みを経て、やっと世に差し出したのがこの「ふらっと九州☆東峰村」です。私達が創り出した「全国唯一の本格地域おこし番組」なのです。本日「住民ディレクター」というこの地域おこしに欠かせないお仲間の中に身を置かれている一人の先輩から電話をいただき、話している中でこのブログを書いておこうという気持ちが出て、早速書いています。本当は中身について書く気でパソコンを開きましたが、前置きが長くなてしまいました。おいおいこの続きをしばらく書くことにしたいと思います。実はその必要性は「ふらっと九州☆東峰村」をスタートしてすぐに感じていたのです。きっとご視聴いただいている皆さん方の中には何とも言えない疑問や違和感、逆に爽快感や開放的な可能性を感じてくださる方々が少なからずいるのでは?とずっと感じているのです。

 「考えるより走る」、と常に先に走り出す企画者本人としては、飛んでもなく面白いことが次々と起こっていて、それは一気に押し寄せる新たな課題であり、壁ですが、一つ一つは現代社会に非常に象徴的な社会問題の解決策に繋がる社会実験のようなものでもあります。学生時代、全く勉強はしませんでしたが、「社会学」という世界に身だけは置いていたからか?「テレビ」も「地域おこしも」実践する中で、どこか社会学的な課題を見つけてしまい、その解決策が番組づくりになっていくという独自の世界を経験してきています。

例えば、*やはり「番組はオマケ」ではないのか?*「よそ者・ばか者・わか者」の地域おこしの3原則に「テレビ者(テレビのプロ)」が加わるとどのような化学反応が起こるか?*「テレビコミュニティ」という新たな地域コミュニティは成立するか?*即興の番組づくりがDXになる可能性がある・・・ex.
 今年はテレビが日本に生まれて「70歳」、今後さらに高齢化を進んでいく「テレビ70歳」を原点から見直したり、テレビの新たな生き方があるのでは?その姿を求めるという課題もあります。まずはこの場にシリーズ的に書いていきます。

「ふらっと九州☆東峰村」
住民ディレクター事典
岸本晃Facebook

 はじめに
このブログは今日で544,633訪問数、1,8622,93閲覧数あります。かなり長い間休んでいたのですが、あらためてアクセスいただいた皆さんへ私の新しいスタートに伴って日々の動きをお知らせしようと考えてはじめました。変なイントロではじめましたが、おいおいイントロの意味がわかってくると思います。さてはじめます !!

 「テレビ70歳」に向けてやっとスタートを切りました。

 テレビの70歳は来年なので今年はテレビ69歳。昭和28年の2月にNHK、8月に日本テレビが開局して日本にテレビが一気に普及します。私のテレビとの出会いの記憶は、まずは力道山。日本テレビのゴールデンタイムに賑々しいBGMに乗ってはじまったプロレスに魅せられ、姫路厚生年金会館のリングサイドまでよく走ったプロレス少年でした。ジャイアント馬場、先日亡くなったアントニオ猪木へとリレーしながらも高校生まで追っかけしてました。藤田まことと白木みのるの珍道中ステージ劇「てなもんや三度笠」、「番頭はんと丁稚どん」は90歳を越えていまだに活躍中の大村崑さんの丁稚さんのコミカルな仕草に引き込まれました。鉄腕アトム、エイトマン、隠密剣士・・。

 隠密剣士が意外と今に繋がっているのです。ここはテレビと今の私の関係性を作る最も大事な番組だったかもしれません。隠密剣士は大瀬康一演ずる幕府の隠密がラストシーンは必ず悪者たちをバッタバッタと切り倒すシーンでした。私はどういうわけか、斬られて地面に倒れ込む悪者たちのことが気になって、あのおじさんの子どもやお母さんはどこにいるんだろう?お父さんがいなくなって明日からどうするんだろう・・・なんて子どもながらに考えて、主役の大瀬さんよりは倒れていく悪者たちに目がいくのでした。後年、Twitterが世に出てから自分で触り始めて閃いたのも隠密剣士。

 自分から他者へ、その他者からまた次の他者へと飛んで行ける主役の交代の仕組みがあの隠密剣士を思い出させたんです。斬られて死んだ悪者、その子ども、さらにそのお母さん・・・次々と気になる人の中に追体験していく仕組みをTwitterが実現してくれたと感じました。それはさらに後に出てくるFacebookで私的には確立しました。隠密剣士だけでなく、学校の授業中もできるだけ後ろの席に座ってクラスの全員のことが気になっていました。好きな女の子は勿論ですが、いじめられてる子、優等生、ちょい悪など実に多種多様な同級生たちがいて、一人一人が全然違う動きをしていてそれが何だかとても気になって自分との違いがわかってくるにつれて、自分がわかる。

小学校の頃はそこまではっきりと認識してなかったんだろうけど、自然と全員が気になり、自然と自分って何?みたいな疑問が生まれ始めていたのではと振り返ります。そして、その調子で大学は出たけれどやりたいこともなく、行き着いた別府の温泉旅館でフリーターのようなことが始まり、カメラマンからディレクターへ。そしてある日突然の出来事があり、結果的には酒の縁で29歳でテレビ局に間違って入ってしまい、42歳のある晩、突然退職宣言。翌日から(実際はしばらくは残務処理と引き継ぎ期間あり)今の仕事、「テレビで地域おこし」をスタートしたのです。
<つづく>

*このブログは今日から「住民プロデューサーNews」とします。ちなみにこれまでは「住民ディレクターNews」でした。
*11/4(金)正午から13時まで  テレビで地域おこし「ふらっと九州☆東峰村」というYouTube番組をスタートします。
 視聴はこちらで→https://www.tohotv.jp/