3月に天国へ行った、友人宛の手紙を再び書きたい。

今でも、一日に一度は彼の事を思い出す。

 

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拝啓、いつしか葉桜の季節となりました。

 

前回の手紙から二十日ほどしか経っていませんが、世間の情勢は大きく変わってきました。

コロナ感染の中心は欧米に移り、日本の主要都市にも緊急事態宣言が出されました。

私たちの暮らす日本にとって、正念場が続きます。

 

トランプ大統領は、相変わらず発端となった中国のせいにしています。

この期に及んで、無駄な事ですね。

トランプが自ら始めた「自国第一主義」も、コロナの前では国境なんて関係がありません。

つくづく、私たちは同じ地球で暮らす地球人であることを痛感させられました。

 

もちろん、国や地域によって対応や状況は異なります。

ただ、私たちが生活するのは日本です。

政府の対応の仕方やシステム上の良し悪しの議論は今後の課題にしても、気持ちの上や精神的には、今の日本を受け入れなければならないと思います。

この「今の日本」を作りあげてきたのは、他ならぬ日本国民全員です。

不足していることや不具合にばかり目を向けるよりも、今(まで)与えられているものに目を向け、感謝をすることの方が精神的にスッキリします。

また、そのすることで、今からどう生きるか?を前向きに考える事も出来るように思いますね。

 

先日、ZOOM(知ってる?)を使った旅行会社向けのセミナーを本社で行いました。

私は移動途中だったので、世界遺産の三角西港で参加しました。

(とても便利な世の中のなったものですね。)

 

内容は、フィリピン政府観光省の日本人スタッフの方からのセミナーだったのですが、

・明るい・笑顔が絶えない国民性について

・阪神淡路大震災後、フィリピンで生活し人生観が変わったこと

・歴史からくる日本人とは異なる文化

・異国なのに懐かしい、昭和30年代の日本と似た風景

など、私が添乗で行くだけでは分からないことなどを教えて貰いました。

 

中でも、55か国に聞いた世界幸福度調査というのがあって、フィリピンは3位との事。

【指数:幸せを感じる人-不幸を感じる人=84  (平均48,日本54) 】

という数字をきいて、

(私たち日本人は、物資的には恵まれているハズなのに、何ともったいない生き方をしているのだろう!)

と言うのが率直な感想でした。

 

地元・熊本の人たちにとっては、熊本地震からもうすぐで4年です。

熊本地震の際は、みんなで集まることで支え合い、助け合ってきました。

今回は「会っちゃダメ」という、またまた初めてのケースです。

 

この危機を、私たちは様々な工夫をしながら乗り越えていこうとしています。

この経験は、今後の価値観を大きく変えると思います。

 

「人生における選択の権限は、全て自分自身にあり、他人に委ねるものではないこと。」

「幸せの価値は、一人ひとり違って当然だということ。」

最近、そう思います。

 

また、お手紙します。

敬具