Romanee St Vivant 1984 DRC

Romanee St Vivant 1984

DRCのROMANNE-St-VIVANTです。


ロマネ・サン・ヴィヴァン / Romanee-Saint-Vivant (9.4ha)

 非常に名高いロマネ・サン・ヴィヴァン。ただワイン自体となると少々地味な存在で、人によっては「華奢、シャイなワイン」などと言われます。確かにボリューム感を訴えるワインではないように思いますが、このワインの価値は「かぐわしさ」という言葉が似合うほどの品位ということになるのでしょう。
 個人的にはワインを飲み始めた頃から最も気になる存在であり、ロマンを感じる畑。この畑に関しては後述致します。
■ロマネ・サン・ヴィヴァン9.4ha(DRCは5.3ha) / 年産約37,000本(DRCは約18,000本) / DRC希望小売価格3.5万円位
著名な生産者 : ルロワ、ルイ・ラトゥール、ロベール・アルヌー、ラルロー、ジャン・ジャック・コンフュロン、トマ・モワラール、ユドロ・ノエラ


 「ヴォーヌ・ロマネ=DRC=ロマネ・コンティ」という連想が成り立つわけですが、この地における起源のような畑はロマネ・サン・ヴィヴァン。この畑はもともとサン・ヴィヴァンという修道院が所有しており、その修道僧達がワインを造っていました。16世紀までは単に「ロマネ」と呼ばれており、斜面上部にあるロマネ・コンティもここから分かれて区別されたもので、歴史から言えばロマネ・サン・ヴィヴァンの方が由緒正しいと言えます。現在、サン・ヴィヴァン修道院は遺跡として残っているのですが、廃墟となっており、今にも崩れ落ちそうな状態。DRCはこれを買取り、歴史的にも重要な文化財として修復する予定だとか。

 ロマネ・サン・ヴィヴァンは1790年以降、ブルゴーニュの大地主であるマレ・モンジュ家(Marey-Monge)が全区画を所持していました。以後、少しづつ切り売りされたわけですが、子孫のネラン家は1988年まで全9.4haの半分以上にあたる5.3haを維持し、DRCはその区画を借りてワインを造っていました。同家はフランスにおける高額な相続税のため、その区画さえ手放すこととなり、1988年、長期間の賃貸契約を結んでいたDRCが買取ることとなります(注3)。その際、先に説明したようにグラン・エシェゾーとエシェゾーを売ってまで、サン・ヴィヴァンを入手したわけですが、そこにDRCとヴィレーヌ家の想いが伝わるような気がします。

DRCはマレ・モンジュ家に敬意をはらい、ロマネ・サン・ヴィヴァンのエチケットに「Marey-Monge」の名を残しています。)

class30"The Wine" より)



DRCについて:

 (1)Wikipediaはこちら

 (2)ワイナリー情報 FWINEでは、こちら

 (3)YOMIURI ONLINEから、こちら