「いつかティファニーで朝食を」は、マキヒロチによる日本の漫画。新潮社の月刊誌「月刊コミック@バンチ」にて2012年から連載中。2015年トリンドル玲奈主演でテレビドラマ化。既刊12巻。

 
 
 
コンビニで買ってきたおにぎりや菓子パンの朝食。散らかった部屋。朝方まで飲んで帰って来て服も着替えずに眠ってる同棲相手。
 
『朝食』にものすごいこだわりを持つヒロイン麻里子が自分の大事なものに気づいて同棲してた彼氏といきなり別れる所から物語は始まります。
 
 
 
 
 
 
 
麻里子はアパレル勤務のアラサー女子。
彼女が大事なもの、それは『朝食』なのです。!?
 
 
 
 
彼氏と別れて寂しさの中にも自由になった彼女は自分の生活を見直しながら、美味くて素敵な朝ごはんを求めて色々なお店を食べ歩きます。
 
 
 
登場するお仲間は
 
 
 
バーの雇われ店長をしていてオーナーと不倫中の、男性には奔放な典子。
 
 
 
 
 
 
ヨガのインストラクターで美人なのに自制心が強すぎて男性が苦手なリサ。
 
 
 
 
 
 
優しいダンナと二人の子供に恵まれ幸せな専業主婦なのに何故か満たされない栞。
 
 
 
という、なんかセックス・アンド・ザ・シティーみたいな4人組( ̄ー ̄)
 
 
 
作中では実在する店舗が登場して、仕事や恋に奮闘する彼女たちの生活を彩る豊かな朝ご飯が紹介されます。
 
朝食に特化したグルメ漫画ですが、今を生きるアラサー女子たちのリアルな物語でもあります。
 
 
 
 
ヒロイン麻里子は仕事が忙し過ぎてストレスがたまる毎日です。
 
ある日、自分の仕事を部長から雑用のように言われショックを受けてしまいます。
 
毎日満員電車に揺られ、体がボロボロになるまでやっている事が雑用だとしたら、仕事してる意味って何だろう。
 
誰でも一度はぶつかりそうなこの疑問に明確な答えはありません。
 
ただ、中華街で食べたピータン粥の温かく優しい味に癒されて出社した日、仕事以上に人と人との繋がりに意味を見いだしていた自分を思い出したりするのです。
 
 
 
 
 
 
 
と、こんな感じでそれぞれが悩みやイライラを抱えてるんだけど、美味しい朝ご飯を食べる事で生きる元気を取り戻すという一話完結の、うまそうに食べる人たちのちょっといい話です。
 
 
 
見てると彼女たちはそれぞれ問題があるように思います。
 
麻里子は仕事仕事でなかなか新しい彼氏ができませんし、やっと出来たと思ったら隠れメンヘラだったり男を見る目がないんだよね。
 
典子は本能のおもむくままに生きてきて、アラサーになった今、自分には誇れる仕事も恋人もいないと密かに思っています。
 
リサはリサで家庭環境のせいで男性が苦手だし、栞は独身の友人がうらやましくてたまらないのです。
 
 
 
朝食は作るわけじゃなくお店に食べに行くわけなんですが、朝はギリギリまで寝てたい派のAKにはとても無理。
わざわざ朝食の為に早く起きて仕度して出かけるなんてちょっと考えられません( ̄□ ̄;)!!
 
 
 
 
アラサーになってくると、若い頃には感じなかった目に見えない世間というプレッシャーを感じるようになるんですよね。
 
たまにあまりそういうことを気にしない人がいると「いい年して痛い」とか影で言われてたりするんだよね。
 
日本の社会って、個性とか認めないからね。
 
 
そして仲の良い女友達でも、格差を感じるようになるんですよ。
 
結婚の有無とか社会的な地位とかでね。
 
容姿よりも身に着けているものや自分自身にどれだけお金をかけているかで判断されたりもします。
 
 
 
今は自由な時代だけど、自由だからこそ自分で人生を選択していかないといけない。
 
結婚するか、仕事を続けるか、産むか、産まないか、とか。
 
アラサー女子の悩みはこれからの人生をどう生きていくかという切実な問題ばかりです。
 
 
 
 
 
典子は不倫に決着をつけ故郷に帰り家業を手伝っていましたが心機一転ニューヨークに留学し、なかなか男性に打ち解けられなかったリサは真面目で誠実な人柄の男性と付き合い結婚を決意、専業主婦の栞はダンナからの薦めもあって仕事を始めるようになります。
 
そして麻里子にもまた転機の時が━━━━。
 
 
 
 
朝食を食べると脳が活性化されて、仕事の効率が上がったり勉強が出来るようになったりするって言いますよね。
 
 
 
 
 
仕事がうまくいかなった時でも恋人とけんかした時でも、翌朝オシャレで美味しい朝食を食べる事でリセットされてまた元気に頑張れるならそれはそれで素敵なライフスタイルではないかと思いました。