本日は本の紹介をさせていただきます。
アホは神の望み
という本です。
村上和雄さんという方が書かれていて、この方は現在筑波大学の名誉教授をされております。
遺伝子の研究をされております。
研究の世界は営業の世界と全く違うかといえば、
私自身、社会人として研究をしたことはありませんが、
本質的な部分で似ているところがあると考えております。
たとえば、3か月後の学会までに研究をここまで仕上げなければならない
などといった形で期限をきって行うのですが、
研究に関しても行動量がすべてであり、どれだけ失敗ができるか、
どれだけ数をこなせるか、どれだけ複数の実験をこなせるかという
ところが重要となってきます。
この本で書かれていることは物事の効率化について書かれています。
この村上さんは牛の脳に含まれるレニンと呼ばれる物質の研究を行うために、
35000頭の牛の頭からわずか0.5ミリの物質を手作業で取り出す
という気の遠くなるような作業から、
その分野では世界一の研究を行いました。
科学者からすれば素人くさくてスマートではないやりかたでしたが、
その分野に豊富な知識を持った研究者ではその手間を知っているがために
絶対にしえない研究を著者は行いました。
実は知識を持っている人は自分の知識に限定性の網をかけることがあります。
効率性を考えると困難であると考えてしまいます。
もしかすると、統計学的な部分から、35000もの牛の頭に対峙する必要もなく
必要な数を数えられた可能背もあります。
ただし、実際はこれまで効率化した作業での成功例はなかった。
つまりは効率化の中に埋もれてしまっている真実や、
効率化することで見えなくなることが必ずあるということだと考えられます。
印象的だったのは常識をぶち破る発見ができるのは
利口な人ではなくその常識を持っていないアホな人である
っていうニュアンスのところ。
常識を持った人はそのゴールにしか近付けないということ。
物事には必ずメリットとデメリットがあります。
実は私も学生時代に太陽光発電にかかわる研究をしておりました。
今話題の技術ですが、私がやっていたのはその技術的な部分ではなく
工場から排出される廃水の中に含まれる有毒金属の回収技術でした。
太陽光発電のように新しい技術には必ず新しいデメリットがあり、
まだ未解決の場合がほとんどです。さらなる環境問題を引き起こしかねません。
技術に否定的になることがいいとは私は思いませんが、
何事にも必ず2面性があることを忘れずに、効率化すべきところは効率化する、
どろくさく一つ一つやる場面ではどろくさい仕事もする。
そのバランスをしっかり考えて、壁にぶち当たった時は
逆をやってみるなどすれば打開できることもあるのかなと思いました。
おもしろい本ですので興味を持っていただけた方はぜひお読みください。