✅ベンジャミン・フランクリン効果を利用してロイヤルティを高める

近年、企業にとって顧客ロイヤルティの獲得が極めて重要視されています。しかしながら、自然に好意を持ってもらうことは難しく、ロイヤルティは慎重に培う必要があります。そこで注目されているのが、ベンジャミン・フランクリン効果です。 

ベンジャミン・フランクリン効果とは、人に頼み事をして、それを快く引き受けてもらうと、その人が次の頼み事にも応じやすくなるという効果のことを指します。ベンジャミン・フランクリンが、敵対していた人に本を借りたところ、その人が自分に好意を持つようになった、というエピソードに因んで名付けられました。 

この効果は、人が自分の行動の理由を必ずしも正しく認識していないことに由来します。人は複雑な理由で行動しているにも関わらず、後付けでその行動に論理的な理由づけをする傾向があります。頼み事を引きうける場合も、実際には様々な意識下の要因が働いていても、「その人が好きだから」という理由を作り出してしまうのです。

この原理を利用すると、まだ好意的でない相手に小さなお願いをして、それを快く引き受けてもらうことで、好意を得ることができます。その後、徐々に頼み事の規模を大きくしていけば、ロイヤルティの醸成につなげることができるのです。

ただし、最初の頼み事は相手にとって負担が少ないものにする必要があります。わざとずるい頼み事をして拒否されると、逆効果です。相手の立場に立って、引き受けやすい頼み事を考えることが大切です。

例えば、ECサイトの場合は以下のような工夫ができるでしょう。

・注文後に「ご感想を教えてください」とお願いする。できるだけ自動設定のポップアップやメールで依頼する。

・感想をくれた人には「とても助かります」などと感謝の言葉を送る。

・次回の注文時に、以前に協力いただいたことを思い出してもらう。

・徐々に返礼を提供する。例えば、感想をくれるとポイント進呈などのインセンティブを用意する。

このように、最初は人情に訴える形で小さなお願いをして、徐々にインセンティブを用意することで、自然な好意と継続的なロイヤルティの形成を図ることができます。

ただし、以下の点に注意が必要です。

・相手の気持ちを推し量り、適切な頼み事を選択する。

・お願いした後は必ず感謝の気持ちを伝える。

・頼み事の量を増やすペースはゆっくりと。

・インセンティブは徐々に導入し、バランスを取る。

頼み過ぎて好意が失われる前にインセンティブを用意するなど、タイミングが大切です。

この方法をうまく使えば、ロイヤルティの高い顧客基盤を築くことができます。自社の商品・サービスを口コミしてくれる良質な顧客を獲得できます。
ベンジャミン・フランクリン効果を上手に活用して、顧客との信頼関係を深めていきましょう。

 

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