コンドロイチンで臨床試験 膝の痛みと不快感改善
藤田保健衛生大学(愛知県豊明市)の山田治基教授らは、コンドロイチン硫酸ナトリウムの変形性膝関節症患者に対する臨床試験をゼリア新薬工業(東京都中央区)の協力を得て国内で実施し、膝の痛みを強く感じている患者は、痛みと不快感が改善されることを明らかにした。
山田教授は、「痛みの強い重症患者については改善の効果が認められた。今後は、ある程度以上痛みの強い患者だけを集めて臨床試験して有効性のデータを増やしていきたい」と話している。
今回の臨床試験結果により、現在、痛み止めとして使用されているが副作用が無視できない非ステロイド性抗炎症薬の代替薬として、長期服用しても安全なコンドロイチン硫酸ナトリウムが使用できる可能性がでてきた。
臨床試験は、藤田保健衛生大学病院などに来院した変形性膝関節症の外来患者の中からレントゲン検査で中程度以上の症状の73人を選んで実施。73人を1日にコンドロイチン硫酸ナトリウム260ミリグラム服用する低用量群(32人)と1560ミリグラム服用する高用量群(41人)の2つに分けて比較した。医師にも患者がどちらに属するか分からないようにして試験した。
臨床試験前に関節症の国際基準に基づいた質問で(1)痛みと不快感(2)歩行(3)日常生活-の3項目について自己評価してもらった。例えば、夜間安静時の関節痛について「なし、ほとんどなし=0点」「寝返りなどで動くと痛いときがある=1点」「じっとしていても痛い=2点」といった質問の答えを選択していき、合計点数8点以上を重症、8点以下を軽症に分類した。
臨床試験の結果は、重症患者で低用量群、高用量群とも痛みの自己評価点数は下がった。「統計学的にみて服用6カ月後と9カ月後に高用量群の方が痛みがより低下している。コンドロイチン硫酸ナトリウムが効いていると思われる」(山田教授)としている。(財川典男)
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