1日500mlの“生きた水”で巡らせる【第2回】
不調に効く水の飲み方と選び方
自宅で作ることのできる「生きた水」がある。それが雪どけ水にヒントを得た氷結水だ。北極の氷が解けた雪どけ水には、プランクトンの増殖が認められたり、植物の成長を早めたというような報告がある。
「これは、氷が溶けるときに、水の構造が変わって活性化するためではないかと考えられている」と藤田教授は説明する。
氷結水の作り方はカンタン。水道水を使ってできる。製氷器に水道水を入れて、冷凍庫で半分凍らせてから、凍っていない水を捨てて、凍った部分のみを溶かす。
「冷凍すると、純粋な水分から凍り始め、塩素やトリハロメタンなどの不純物はなかなか凍らない。半分だけ凍らせた時点で、水に残る不純物を取り除き、純粋な水分だけを取り出すのがコツ」と藤田教授は説明する。
半凍りの状態になるタイミングは冷凍庫の機能によって異なるが、20~30分程度を目安にチェックしてみよう。
水は、飲み方一つで巡りが良くなるほか、選び方によって様々な不調の改善も期待できる。藤田教授は「基本的には、飲んだときにおいしい、と感じる水が自分にとって必要な水。ただ、不調が気になるときは、体の調子によって、飲む水、飲み方を変えてみるといい」とアドバイスする。
疲労回復やダイエットには、血流を改善し、代謝を促す硬水の炭酸水がお薦め。便秘解消には、腸の動きを活発にする超硬水、美肌にはのみやすい中硬水がいい(下参照)。飲み続けると、「2~3日ほどで巡りの良さと体調の変化を実感してくるはず」と藤田教授。
ただし、腎臓の病気があったり、むくみが2日以上引かないといった症状があるなら、水を飲む前にまず医師の診察を受けよう。
日経ヘルス 2009年6月号掲載記事を転載
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