こうすれば、汗のにおいが気にならない
まず、汗のメカニズムから説明しましょう。皮膚には汗の出る「汗腺」があり、人間には、大きく分けて「アポクリン腺」と、「エクリン腺」の2種類があります。においの原因となるのは「アポクリン腺」です。
基本的に日本人は、アポクリン腺を多く持っている方が少ないです。アポクリン腺が多いかどうかを見極める1つの方法として、耳垢が湿っているかどうかを見ることがあります。もしも、汗の臭いが気になるという方で、耳垢が常に湿っているなら、一度皮膚科で相談されるとよいと思います。
アポクリン腺の多さ、活発さに加えて、汗のにおいには、私たちが普段口からとる食べ物や飲み物が大きく関係しています。特にお酒はにおいがきつく、汗は老廃物として出しているので、たくさんお酒を飲めばそれだけにおいます。お肉も同様です。
よく、汗が多いとにおいがきつくなる、と思っている方がいらっしゃいますが、必ずしもそうではありません。においを発する時は、汗そのものがにおう場合と、汗をかいたことによって雑菌が繁殖してにおう場合があります。後者は、汗自体は臭くなくても、におってしまうということですね。ただ、どちらにしろ、汗はこまめに拭いて清潔にしておくことが重要だといえます。
首元や背中など、ちょっと拭きにくい箇所もありますが、シートなどを使ってできるだけ汗は拭いておきましょう。肌の弱い人は、汗によってかぶれたり、痒みを伴ったりする場合があります。大量に汗をかきやすく、痒みを伴うという方は、日頃から保湿ケアして予防してください。
また、自律神経が乱れていると、変な汗をかきやすくなるので不規則な生活はNG。やはり、規則正しい生活で、きちんとお手入れすることが汗のにおいを防ぐことになります。
以前もお話ししたと思いますが、汗をこまめにかいていると、食生活に左右されず、いい汗をかくことができるようになります。今日のお話と合わせて、暑い夏を乗り切りましょう。
この記事は日経ウーマンオンラインより転載



