木々の枝を行き交うシマエナガ=大石健登撮影 読売新聞
舟木一夫と午年①
「1954(昭和29)年」
―後半に「2026年コンサート・スケジュール」―
本題に入る前に―。二十四節気の一つである「小寒(しょうかん)」を迎えました。2026年は1月5日(月)が「寒の入り」です。小寒から節分までの30日間は「寒の内」で一年で最も寒い時期です。7日(水)は五節句の一つである「人日(じんじつ)の節句」で、「春の七草」(セリ、ナズナ、ゴギョウ=ハハコグサ、ハコベラ=ハコベ、ホトケノザ=タビラコ、スズナ=カブ、スズシロ=大根)を入れた「七草粥(かゆ)」を食べて無病息災を祈る風習があります。門松などを立てておく「松の内」もこの日でおしまいですから、翌日からの日常に供えて正月飾りを外しましょう。

◇
本題に入ります―。舟木一夫(本名・上田成幸)さんが愛知県一宮市萩原町で生まれたのは1944(昭和19)年12月12日。十二支では申(さる)、干支は甲申(きのとさる)です。最初に迎えた「午年」は1954(昭和29)年、続いて1966(昭和41)年、1978(昭和53)年、1990(平成2)年、2002(平成14)年、2014(平成26)年、そして今年になります。新年最初のブログ「akiraの青春賛歌」では、「午年」に舟木さんがどんな曲を歌い、どんな活動をしていたのかを主な出来事とともに振り返ってみたいと思います。第1回は1954(昭和29)年です。

さすらいさんの「武蔵野舟木組」から
上田成幸少年が9歳から10歳になる年で、一宮市立萩原小学校の3年生から4年生。上田少年は6年生までの間に母親が9人変わり、学校も4回転校するという“波乱の小学生時代”を過ごします。のちに舟木さんが「いろんなことがあったのに、よくこんなに素直に育った」と冗句を交えて語った通りです。舟木さんが還暦を迎えた2004(平成16)年に同小学校で「わが校出身の歌手 舟木一夫」という記念誌がまとめられました。これを手掛かりに当時の上田少年を浮かび上がらせてみましょう。

父・栄吉さんと母・節さん

一宮市立萩原小学校
O教諭(女性) 「上田君がいたずらしたり、やんちゃをした時に叱ると、さっと机の下にもぐってしまうこともありました。6年生だったと思いますが、学芸会の練習だったか定かではありませんが、『スキー』の歌を独唱していました。卒業式の後に校長が保護者との懇親会を開いた際、ほとんど学校に顔を出したことのない上田君のお父さんが和服を着て参加。私が保護者の皆さんに話をしている間中、お父さんは正面で正座して聞いておられました」
U教諭(男性) 「上田君はおばあちゃんに買ってもらったハーモニカをよく吹いていました。コーラス隊をバックに『スキー』の歌を独唱したこともありました。当時はソフトボールが盛んで、児童らは野球をよくやっていましたが、上田君はあまり得意ではなく見ていたほうだったと思います。上田君の母親が小田巻(注・大阪の郷土料理で、うどんが入った“大きめの茶碗蒸し”といった感じ)を売っていて、学校からの帰り道に母親から買った記憶が残っています」

他の先生の発言も記されていますが、当時は学校の担任教諭の家庭訪問がなかったようで、上田少年の家庭環境を正確に把握している先生はいませんでした。U教諭も家庭の事情をほとんど知りませんでした。
上田少年は6年生の時の文集に寄せた「赤いシャツ―四年生の思い出」という作文も記念誌に掲載されています。小学4年生の1学期に親に作ってもらった赤いセーターを学校に着て行ったら、みんなから「赤シャツ」と呼ばれるようになった―という日常生活を淡々と綴っていて、他の児童と何ら変わったところは見当たりません。公にすることを前提にいただいた記念誌のコピーですので、元の原稿のまま掲載します。

赤いシャツ―四年生の思い出
六年A組 上田 成幸
四年生の一学期の初めごろ、ぼくは新しいセーターを作ってもらった。
とてもきれいだったので、喜んで学校へ着て行ったところ、皆が、「わぁ、上田が赤いシャツを着てきた。」といったので、不思議に思い、なにげなくセーターを見ると、黒い太い線に細かいかき色の線がはいっていた。ああ、それで皆が「赤いシャツ。」といったんだなと気がついた。
そして、そのあくる日も、又、次の日も、皆に「赤シャツ。赤シャツ。」と、いわれながら学校へかよった。あまりその事ばかり言われるので、けんかした事もある。

七月に入って、セーターは、着なくなったので、だれも、ぼくのセーターのことは、言わなくなった。十月の半ば頃、また「赤シャツ」といわれたセーターを着なければならなくなった。どうも気がひけてならなかったが、それを着るよりしかたがなかった。
でも、二学期の終りから、三学期にかけて、ぼくは、セーターのことなど、いわないで、だれかがいうと、かばってくれる友達も出来てきた。そんな、友達には、頭が上がらなかった。けれども、五年に近づくほど、「赤シャツ」なんていう人は、少なくなっていた。
皆、年をとったので、りこうになったんだなと思った。
祖母・とめさんから“百回肩叩きのご褒美”としてハーモニカを買ってもらったのは小学校2年生の時。最初は「スキーの歌」から始まり、4年生の頃には「ドナウ河のさざなみ」や「流浪の民」なども吹けるようになりました。ある時、嫌いな算数の時間中に無性にハーモニカが吹きたくなって衝動的に机の中から取り出して聞こえないように吹いていたら、先生に見つかってしまい「上田、なぜ吹いたんだ!?」と怒鳴られました。上田少年が「吹きたくなったからです!」と答えると取り上げられます。

先生からはその時、「いけないことが分かったら、職員室まで取りに来なさい」と言われますが、上田少年は取りに行きません。頑固なところは父親似のようです。結局、先生に預けられたままでハーモニカが返ってきたのは卒業式の日でした。ある意味、先生も我慢しましたね。もしこの“ハーモニカ事件”がなかったらと考えてみるにつけ、舟木さんは歌の世界に進まずそのまま器楽をやっていたのではないかと考えてしまいます。ところで、上田少年は小学生時代に次のような詩も残しています。


詩 花びん
上田 成幸
ある日 母が花びんを買ってきた
直径十糎ほとだ
一りんざしにいいなと父がいう
でも、ちょっと大きいな
こんどは、、ぼくが口を出す
これ わたしのよ と、姉がいう
いや、ぼくのだよと
水がはいっているのも、知らずに
とりあいをした
水があかって、
今度は、二人仲よくしかられた
にくらしい花びん

この詩の中の「水があかって 二人仲良くしかられた」というクダリがありますが、「水があかって」というのはこの地方特有の方言で、「水がかかって」という意味ではなく、「水がこぼれて」というのが“正解”のようです。ともあれ、こうした作文、詩を残している上田少年。決していいとは言えない環境の中で、よくこんな素直で純粋な作文や詩を書けたなと思います。のちの“寒い時代”に作詞&作曲した作品の中にもこの時の“純な力”がそのまま生きているような気がします。
俳句
すぐ卒業 らくがきいっぱい 黒板


<1954年の主な出来事>
■2月1日 マリリン・モンローが夫のジョー・
ディマジオと来日。「モンローウォ
ーク」、「グラマーガール」がブー ムに

■2月19日 シャープ兄弟と力道山・木村政彦
のプロレス初興業。プロレス人気
高まる。空手チョップが流行語に

■2月23日 造船疑獄(贈収賄事件)が表面化
■3月1日 まぐろ漁船第五福竜丸がビキニ環礁
の米国の水爆実験で放射能被曝。
読売新聞が「死の灰」と報じた

■4月 ベビーブームで小学校の新入生が前
年より55万人増加
■6月9日 陸海空3軍の自衛隊発足
■9月6日 黒澤明監督「七人の侍」(東宝)と溝
口健二監督「山椒大夫」(大映)がベ
ネチア映画祭で銀獅子賞を受賞

■9月26日 青函連絡船洞爺丸が台風15号の影
響で座礁転覆。死者・行方不明者
1155人(日本海難史上最大)

■11月24日 日本民主党結成
〔流行語〕
★ゴジラ 水爆実験の放射能で蘇った大型怪
獣「ゴジラ」の特撮映画が11月3日
に公開され大ヒット

★三種の神器 電気洗濯機、冷蔵庫、掃除機
(のちに白黒テレビ)
★むちゃくちゃでござりまするがな NHKの人
気連続ラジオドラマ「お父さんはお人よし」
で流行語になった花菱アチャコの台詞
〔ヒット曲〕
●菊池章子「岸壁の母」/春日八郎「お富さん」

〔映画〕
●「ローマの休日」(ウイリアム・ワイラー監督、オードリー・ヘップバーン)
※「暮らしの年表/流行語100年」(講談社)などを参照
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■1月29(木) 大宮ソニックシティ(埼玉) 14:00
■2月6日(金) かつしかシンフォニーホール(東京) 15:00
■2月18日(水)、19日(木) 関内ホール(神奈川)
18日16:00、19日13:00
■2月25日(水) 北とぴあ さくらホール(東京)
15:00
■3月6日(金) 市川市文化会館(千葉) 15:00
■3月9日(月) 大田アプリコ (東京) 15:00
■3月16日(月) 神戸国際会館 (兵庫) 15:00
■3月17日(火) フェスティバルホール大阪 15:00
■3月31日(火) Nittera 日本特殊陶業市民会館
フォレスホール(愛知) 15:00
■4月3日(金) 相模女子大学グリーンホール(神奈川) 14:00
■4月9日(木) 調布グリーンホール(東京) 15:00
■4月22日(水) ウェスタ川越 (埼玉) 14:00
■5月8日~11日 京都・南座 シアターコンサート
■5月19日(火) ホクト文化ホール(長野) 14:00
■5月21日(木) 水戸市民会館(茨城) 14:00
■5月25日(月) アクトシティ浜松(静岡) 14:00
■6月10日(水)~12日(金) 浅草公会堂(東京)
10日15:00、11・12日14:00
■9月 名古屋・御園座 シアターコンサート
■12月8日(火) ホテルニューオータニ大阪
大阪バースデー・パーティー
■12月12日(土) ホテルニューオータニ東京
東京バースデー・パーティー
💛
下は「akiraの徒然日記」に書きました「青学大が箱根駅伝で総合3連覇」です。


