「スターガール」
- ジェリー・スピネッリ, 千葉 茂樹, Jerry Spinelli
- スターガール
昨日たまたまBOOKOFFの100円コーナーで見つけ、衝動的に買い、夜に一気に読んだ。
じつはこの本は以前にいちど高校生のころ読んだことがある。
そのときは読んだあと、友達の女の子にプレゼントした。
ちょっぴり思い出のある本と、4・5年(?)ぶりの再会。
高校生のころストレートに感じた物語の新鮮さと魅力は、いま読み返してみると「?」とのめり込めない部分がたくさんあった。やっぱり年によって、同じ本でも、感じることって違うのね。
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話の舞台はアメリカの田舎にあるハイスクール。そこに一風(かなり?)変わった女の子が入学してくる。
相棒のハムスターを鞄に入れ、ウクレレを持ち、いつも映画スターのような奇妙な衣装。
誰かれかまわず笑顔をふりまき、誕生日の子には食堂でウクレレでハッピーバースデーを歌い、
雨の日のなかグラウンドで踊り、自分の机を野花で飾る。。
周囲の同級生は、そんな彼女のことを最初は驚き、次に観察し、そして熱狂的に愛し、そして最後には憎み無視をするようになっていく。彼らにとって、「スターガール」は想像を絶する宇宙人のような存在だった。
主人公のレイの相談役でもありスターガールをよく知る、スナフキンのおじいみたいなアーチーは言う。
「彼女は私たちそのものなんだ。明白にね。彼女は私たち以上に、私たちと似ていると言ってもいいかもしれない。彼女は、私たちがあるべき本来の姿なのではないかと思うほどだよ。もしくは、私たちの過去の姿か」
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ハイスクールに通う子供たちの傷つきやすい、周囲の目を気にする過敏で微妙な心がよく描かれている。
確かに、そんな彼らにとって、スターガールという存在はかなり大きかったんだろうな。
「出る杭は打たれる」という日本的な風潮がアメリカの高校も同じなんだと不思議に思った。
でもこういう感覚って日本の高校生もアメリカの高校生も同じなのかしら。
個人的にはスターガールの個性は大好きです。でも、それは物語上だから、かもしれない。
現実に存在したら、他人の住所を調べたり、過剰にみんなに好かれたりするスターガールを
敬遠するかもしれない。
作者は、スターガールを自然的な、神秘的な姿で描きたかったんだろうけど、
そのせいか、いまいち現実味に欠けるところがある。
2度、スピーチ大会に出場したけど、その内容を書いてほしかった。
その話を聞きたかった。それによってこの本の感想は大きく変わったのに。
本の装丁は、子供むけに作られているが、少年少女だけではなくて、大人も読める本だと思う。
不思議と暖かい気持ちになれる本です。
ちなみに、スターガールを想像するとき、アイスランドの歌手ビョークを想像してしまう。
そんな事を思うのは僕だけかしら。なんか行動とかイメージが似ていると思うのだが。
「血と骨」
- 梁 石日
- 血と骨〈上〉
実は「血と骨」は、原作の小説を読む前に、映画を見たことがある。
はっきり言って、先に映画を見た事を後悔している。
先にまっさらな気持ちで原作の小説を読みたかった(泣
それぐらい、すごかった。
これぐらい、深く濃い物語にもそう出会えないんじゃないかと思う。
定期的に読み返すような気がする。
感想は一言。
主役の 「 金俊平 」 すごすぎ!!
彼の生涯を描いた小説だけど、もう、殴るわ、女をレイプするわ、家を破壊するわ、牢獄に入るわ、年をとるまでその繰り返しです。ヤクザにも恐れられる金俊平。
彼の姿に圧倒されてしまって、息つく暇もなく読み進んでいきます。
つぎはどんな暴れ方をするんだろう?
怖いものみたさで、ドキドキしながら読み進んでいく。
周囲の人に恐れられ、また自らも憎み、家族にも無視され裏切られ、年をとった最後は誰も助けてくれず、
自分の憎悪に破滅していった男。
だけど、なぜか彼の姿に魅了されるのは何故だろう?
他人は誰も(家族をも)信じず、頼れるのは自分の体とお金のみ。
徹底した個人主義。
男としてかっこいいと思いませんか。
まあ、こんな人実際にいたら嫌だけどね。
「蝿の王」
- ウィリアム・ゴールディング, 平井 正穂, William Golding 蝿の王
ひさしぶりに読みごたえのある小説を読んだ。すごーーく面白かった。
ふたりのリーダーの対立の関係が興味深い。
狩や殺戮、祭りなどを求めるジャックが「野性」「本能」を象徴しているなら、
常に救出されること、集会、秩序を求めるラーフは「文明」「理性」を象徴していると思う。
この二人は「善」と「悪」みたいに表裏の関係にあるのだろう。
最初は少年たちはラーフのリーダーシップのもと生活を営んでいたが、最終的にはジャックのところに行ってしまう。そこが興味深かった。人間が平和に生きるためには秩序や法律、文明が大切だが、結局人は心の奥底で目先のことなんか考えず遊んだり、殺しあったり、そういうことを求める動物だ、ということなのかしら。。
でも彼らの対立を超えて、この島には、最後まで正体がわからなかった「蝿の王」が象徴する邪悪なものがいる。それは対立したり混乱したり喜んだり悲しんだりする少年たちを冷たく笑っているような気がした。
そして結局最後には、この「蝿の王」(「悪」とよんでよいのかしら?)が少年たちの魂を蝕み、対立へと追い込んでしまうのだ。一見理性的なラーフも、この「蝿の王」の手中に陥っているのかもしれない。
南の島、独裁権力、野蛮人、殺戮、みたいなキーワードから 「地獄の黙示録」を連想した。
たしかに、テーマなどに、少し共通する部分がある。
ところで、この話、12歳にも満たない「少年たち」の物語だということが、大きなキーワードだと思う。
「こころの声を聴く」
- 河合 隼雄, 安部 公房, 白洲 正子, 山田 太一, 谷川 俊太郎
- こころの声を聴く―河合隼雄対話集
河合さんの、著名人たちとの対談を収めた本。
河合さんの本は以前からよく読む。エッセイや対談集を読む。
この本は、以前に買った本で、今日、もう一度読み返してみた。
本を読むときは「なるほど」と思ったところにマーカーをひく癖があって、今日また新しい箇所にマーカーをたくさんひいた。河合さんの本、というか河合さんの言葉、河合さんという人は、本当に奥が深いなあ、と思う。たぶん、年をとるまで、なんども読み返しても、そのたびに新たな発見や、理解があるのではないかと思う。
河合さんがさまざまな方(作家、詩人、学者、医者など)死、性、魂、宗教などについて、かなり奥深いテーマについて話していて、「うーむ」と分かったような分からないような声を上げながら読んでいく。
でも、不思議と説得力があるのである。この方の本を読むと、なんだか「すー」っと心が浄化されていく気がする。結論と答えなんか書いていないんだけれど、自分がいつも心の奥底で考え悩んでいることが、言葉になっているからかもしれない。
特に面白かった対談は 「谷川俊太郎さん」とのもの
□ いまの社会は画一化された「非常識」が価値観・ステータスとして蔓延していて、「常識」ある人が自身
を喪失している。常識を教える場が減ってしまった。「個性の時代」とか言われて、「常識」が大切にさ
れなくなってきている。
・・・ なにを「常識」「非常識」というのか、もっと具体的に聞きたかったが、たしかにモラルの低下(そういうことを言っているのだろうか)などあると思う。
□ お金がすべてを図る「価値観」になってしまっている。多様な言語、民族、生き方、職業があってもよいのに、お金で優劣をつけてしまう。
また、「村上春樹」との対談
□ 現代は「自分の物語」をもつことが必要だ。
・・・ 自分の物語とは何であるか?たぶん、自分の生き方を決める「背骨」みたいなものだと思う。
たえず振り返り見つめなおすロールモデウル、精神の支柱、みたいなもの。
それにしたがって生き方、物事を決める価値観、幸せの定義、かな。
でもそれってかなりしんどいし、情報があふれている社会だと、難しいことなのではないかしら。
はじめまして
とりあえず書き込み。アメーバさんでブログを使うのははじめて。
日々読んだ本の感想などを書いていこうと思う。本を読んでも内容とか忘れてしまうし、記録として残したい。今日みたいに雨が降る日は家で本を読むのにいいね。
