先日、映画『オデッセイ』を観てきました。


この記事はネタバレ部分もあるかもしれないので、まだ観ていない人は、観てから読まれるといいかなと思います。



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簡単にあらすじを書きますと…

火星を探索しているチームの1人が、事故によって、たった一人で火星に残されたけれど、そこで《生きる》ために、様々なことをやっていく。

その様子を地球から観ている人達が、彼を助けるために、様々なことをしていく映画でした。



この、《火星でどう生きるか》ということを、とことん考え、行動していく姿は、私にはある人達の姿に見えました。




それは、《病の状態から健康を目指す》人達の姿です。

《病の状態から健康を目指さない》人達の場合ですと、その【根本】の所で方向性を変えることが必要ですね。




《病の状態から健康を目指す》人達は、
《生きる》ために、これまで学んできた知識を総動員するだけでなく、新しく知識を獲得していこうとする姿勢が見られます。

出来ることを行動し、失敗したとしてもそこから何かを学び、次は上手く行くようにとやっていきます。



そして、それを外側から観ている人達をも動かしていく…




この《生きる》ために試行錯誤しながら、失敗しながらも先に進んで行く姿勢がある人は、病との闘いに勝ち、健康な状態になっていくのですね。



これとは逆に、『誰か助けて』とか『こんなことになったのは、◯◯が悪いからだ!』としていたら??

きっと、《自分の力で生きる》ためにどうすればいいのかを考えもせずに、行動もせずに、病と闘いもせずに誰かの助けを待ち望むだけになるでしょう。




そして、この【病の状態】というのは、あらゆる面で…ということです。

身体の病の状態だけではなく、心の病の状態も。

心の病の状態は、精神的なことに現れるだけでなく、人間関係や、お金との関係性に現れますね。



人との関係性において、悩み苦しんでいる状態も、不健康な状態。

お金との関係性において、悩み苦しんでいる状態も、不健康な状態。




その様々な不健康な状態には、何が起こっているのかというと?




何か《足りないもの》がある状態。




何が《足りない》のかというと、様々なことに対する仕組みを知らずに、未経験であること…要するに、知識や経験が《足りない》のですね。

それと、生きる意欲が湧いていなかったり、応援してくれる存在があることを感じ取れないこと。





学んできた量が《足りない》のならば、それを知っていき、そして経験を積んでいくことで、健康な状態に向かっています。





けれど、《足りない》状態で『誰か助けて!』とやっている場合は、自分の力で生きることを選択していないため、どんなに周りの人達が助けてあげようと頑張っても、限界があります。




事故に遭って足を骨折した人を、病院に連れて行き、医師に処置をしてもらっても、その傷が治るようにとギプスをして固定するところまでは出来ても、それ以上のことは出来ません。
傷が治るのは、本人の自己治癒力であるし、ギプスを外した後にリハビリをしていくのも、本人の《動かそう》という意思がなければ、無理矢理動かして立たせても…
リハビリを繰り返しやっていこうという意思がなければ、筋力もつかず、関節は硬くなり、寝たきりになってしまうでしょう。




お金を自分の力で稼ぐことが出来ない人に、いくらお金をあげて助けようとしても、【自分で稼ぐ】ということが出来ない段階のままでは、こちらのお金の限界で、もう助けられなくなります。

よく、『魚を与えるのではなく、魚の摂り方を教えることが大切だ。』といいますね。




人との関係性において、我慢ばかりしていて自分のことをないがしろにしていたら、誰がその人を大切にしていても、そのことに気づきもせずに、『なぜ自分ばかりが…』という《悲劇のヒロイン・オーラ》を纏ったままでしょう。




そして、そのような人は手軽に《気分が良くなること》に対して依存していきます。



アルコール中毒、パチンコ中毒、薬への依存、食べ物への依存、買い物依存症、恋愛依存、セックス依存症…



ちょっとした楽しみ程度、気晴らし程度のことや、自立している者同士の恋愛やセックスで満たされるということならいいのですが…


様々なことに対して、度を越した繋がり方をしていて、その行為をしている時に、正常な判断が出来ずに溺れているような状態が、依存をしている状態だと思います。



脳内では、《気分が良くなること》をしている時には、ドーパミンやセロトニン、エンドルフィンなど、様々なホルモンが分泌されているのですが、
《気分が良くなる》ための方法が偏り、その行為をすることだけで脳内ホルモンの分泌を促せない状態が依存症だと思います。



《気分が良くなる》方法は、他にも様々な方法があるにも関わらず、それを知らなかったり、やらなかったりし、お酒やパチンコ、薬、食べ物、恋愛、セックス…などの行為のみで満たそうとすることは、とても不健康になっている状態ですね。




そこから脱するには、一人ではもう難しい段階になってしまっている場合、その分野での専門家の助けが必要です。


必要な知識を学び、必要なトレーニングをし、必要な働きかけを受け、自分自身の足で立つまでの流れです。



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話がそれてしまいましたが、
映画『オデッセイ』を観ていて思ったのは、病の症状が現れている時に、クライアント側がどこに向かっているのかを見極めることが大切で、そこからどんな【応援】をしていくのか…ということでした。



『オデッセイ』では、火星に一人残された主人公は、最初から《生きる》方向に向いていました。

たった一人でいたのに。


皆に置いて行かれた事実を受け入れ、それに対して感情的になったりせずに、たった一人で、考え、行動していきます。


食べ物がどの位あるのかを見て、計算し、火星で食物を作ることが必要だと考え、それに適した環境を作り、火星で芋を栽培してしまうのです。


水を作るにはどうしたらいいのかを考え、様々な装置を作り、水も作ってしまうのです。


その作業が出来るのも、芋の栽培方法、水の作り方という知識があったから出来たことですね。知識が無ければ、きっと諦めていたことでしょう。


そして、感情的になって『なんで俺だけが!』と嘆いて、誰かのせいにしていたら?

それも、『火星でどう生き残るか』なんて考えもせずに、ただ悲嘆に暮れているだけでしょう。




そして、地球とコンタクトを取る方法を考え出し、それを様々な知識や経験から行動していき、見事にやってのけます。

地球側から彼の行動を観ているため、彼が何をしようとしているのかを読み取り、それに合わせて行動していきました。



そして、彼に様々な知識を与えていきます。



彼は、地球側から応援されていることを励みに、《どうしたら生きて帰れるか》を考え、行動し、そしてそれが達成されていきました。



私はこの流れを観ていて…
この関係性は、まさに、クライアントとヒーラーの立ち位置を現しているなぁと感じました。


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《生きる》という方向に向かっているクライアントと、それを応援し、必要な知識を伝え、応援するヒーラー。



その《応援》というのは、様々な形で表されていました。



火星から写真を送れることでしか、火星と地球でコミュニケーション出来ない段階では、その機能を最大限に使える方法で、地球から必要な知識を彼に伝えていく。

そして、文章でコミュニケーション出来るようになりました。



様々な知識を伝達しやすくなってからは、地球から、『どうやって火星から連れ帰れるのか』を伝え、それを受け止め、自力で様々なことを彼はやっていくのです。



地球からの《応援》は、彼が火星で何をどうしているのかを見ていて、そこにある資源をどんな風に使えるのかを教え、どうやったら《生きて帰れるのか》 のやり方を伝えることや、彼を火星から連れ帰るために必要な様々なこと…補給物資を地球から届ける方法を編み出して、実践するなどの様々なこと…をしていきました。



《応援》する側の…
クライアントをよく見ることと、必要な知識を伝え、こちらから出来ることを実践することも重要なことですが、それだけでは助けられない。


クライアント側が、彼のように《生きるため》に自ら動いていくことが大切だなぁと思いました。





もし、クライアント側に知識が足りないのならば、それを伝えることが大切。

そして、応援している人がいると感じられることで、クライアント側は自分のゴールに向かって先に進めるのだと思いました。




私がこれまで学んできたコーチング理論や、そのスキル、ヒーリングの知識やスキルの使い方が、整理整頓された映画でした。



もう一度…『オデッセイ』を観に行こうっと!



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