今日は外食の予定です。

ちょっと知り合いの結婚式で司会をさせていただいたのですが、幹事会をしようという話しになりました。

銀座のちょっと高い感じのお店です。

一人1万くらいの会費です。

まあ、おいしいものを食べるのも大事です。

財布には優しくないですが・・・

 

では、更新します。

 

実はこのページから見ちゃったんだよって人がいたらここから先は小説の続きです。
初めから読んでみたいっていう人はこちらからお願いします。

では、更新します。

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~ゴブリン軍勢との戦い~
 

 前と違う事。それはミーニャの集落までの道がきちんと整備されていることだ。

 

 前の世界では俺が放ったメテオストームの影響で道を潰してしまったのだ。だが、この世界ではメテオストームは使っていない。だから道は整備されたままであった。

この道をまっすぐ行くと村があるのにゃ」
 

 茶色い猫耳をぴくん、ぴくん動かしている。何かの音を聴いているのだろうか。そして、黒いくるんとした瞳で俺を見てくる。
 

「アデルさんは強いのにゃ」
 

 そう言ってしっぽを俺の腕にからめてくる。なんかもふもふしていて気持ちいい。
 

「ちょっと、そこの発情猫。何しているの」
 

 そう言って俺とミーニャの間にティセが入ってきた。隊列が崩れる。
 

 今の隊列は俺とミーニャが先頭、真ん中がティセで最後尾がペリドットさんだ。

 

 道の案内のためミーニャが俺の横にいる。道はそこまで広くなく人が二人並んで歩くと少しゆとりがあるが3人並んで歩くと狭いというかはみ出る感じだ。
 

 森の中にある道なんて大抵こんなものだ。そして、少し先は下草がかなり生えているし、しかもその草の一部は刃物のようにとがっている。草木も防衛本能があって、そういう形状に進化しているのだ。
 

「ティセは後ろだにゃ。隊列を崩すのは良くないのにゃ」
 

「いいえ、このパーティーの風紀を乱す発情猫が良くないです。後ろからでも道案内できるでしょ」
 

 いがみ合っているので、俺は少し後ろに移動した。後ろからペリドットさんがやってきて手を叩く。
 

「皆さん、元気いっぱいですね。なら、ちょうど敵もこの近くにいないみたいですから訓練をしましょうか?」
 

 そう、地獄がいきなり訪れた。

 訓練では、俺とミーニャ、ティセとペリドットさんという組み合わせでの模擬戦だ。この組み合わせでミーニャは喜び、ティセも不敵な笑みを浮かべていた。だが、開始早々に落雷が落ちた。
 

「連携するって意味ティセさんはわかりますか?」
 

 そう、ティセはミーニャのみを徹底的に攻撃してきた。しかも連携も無視しての特攻だ。

 

 当たり前だが俺はその攻撃をすべて受け止める。そりゃ、俺がフリーだから楽に防げる。そして、ミーニャに速攻でカウンターを仕掛けさせる。ミーニャは召喚士ではあるが、ニャンクスだから素早さはかなり高い。こういう速攻攻撃をさせたらかなりうまくはまる。
 

 その攻撃をかわしたが、ティセ自身にウインドカッターをペリドットさんがくらわしたのだ。もちろん、すぐにヒールで回復もする。ペリドットさんの怖いとの頃は致命傷の一歩手前まで攻撃して全回復をさせるところだ。訓練とはいえ、死を意識する。その恐怖だけが刷り込まれるのだ。
 

 多分、ここから修正が入る。
 

「やったのにゃ」
 

 だが、それを知らないミーニャは無邪気に笑って抱きついてきた。むにゅって感触が腕にあたる。たわわな何かがあたるのだ。そう思っていたら俺にもウインドカッターが飛んできた。
 

「金剛盾」
 

 地面から岩が這い出て盾となる。しかも闘気で覆っている。
 

「これすごいのにゃ」
 

「ああ、闘気の使い方だよ。教えたらミーニャもできるから覚えておいた方が戦い方が広がるよ」
 

 闘気を纏う攻撃は慣れればそれほど難しくない。しかも、この呪いの指輪のおかげでミーニャのHPも底上げされて高くなっている。だから闘気を帯びた攻撃、特に遠距離攻撃が可能となるソードスラッシュは覚えておいた方が絶対にいい。
 

「じゃあ、この訓練で練習しよう」
 

「頑張るのにゃ」
 

 だが、そんな軽い訓練でペリドットさんが終わらしてくれるはずもなかった。だが、ミーニャはソードスラッシュをマスターできた。


「はいはい、もう十分休憩できましたよね」
 

 ペリドットさんにそう言われたが、訓練は終わったが移動しながらの休憩。というか、休憩ってそうじゃないでしょう。確かに訓練後に「ユグドラシルシード」を発動させたからHPもMPも回復していますよ。でも、心は休まっていない。

 

  そして、もう一つ。

 

  基礎体力をつけるためと歩く速度をあげて、歩幅も広くさせられている。道が整備されていると言ってもこれは訓練でしかない。
 

 だが、先ほどのペリドットさんのセリフには違う意味が込められている。そう、俺たちはミーニャの集落近くにたどり着いた。少し高くなった丘からその集落が見えた。俺はその集落は前回の世界と同様に誰もいないと思っていた。だが違った。すでに集落にかなりの量のゴブリンがいたからだ。
 

「嘘だにゃ」
 

 ミーニャがその様子を見て声を失っている。
 

「落ち着いて。集落は占拠されているけれどニャンクスの死体はどこにもないから」
 

 ティセがそう言った。もし、ゴブリンの集団にニャンクスの集落が襲われたのならニャンクスは喰われているはずだ。しかもゴブリンは肉を焼いて食べる。その臭いがないし、煙もあがっていないのだ。
 

 肉が焼ける臭いがない。俺はイーフリートに街を焼かれたあの時を思い出した。
 

「とりあえず、この集落を取り戻すか。だが、どうすればいいだろう」
 

 そう言いながら俺はペリドットさんを見た。多分、俺とペリドットさんの二人で特攻をすれば簡単にこの集落を取り戻せるだろう。でも、そのやり方だとティセとミーニャに経験値がいかない。

 

  つまり、この集落を取り戻すのにティセとミーニャの二人にも戦いに参加をさせつつ、この集落にいるゴブリンを殲滅させないといけない。ペリドットさんがにこりと笑ってこう言ってきた。
 

「では、さくっと倒しましょうか。アデル作戦を立ててください」
 

 やっぱり俺か。とりあえず周りを見渡す。イノシシは5体。前の感じだとゴブリンメイジが10体、ゴブリンライダーは20体。後は遠距離と近距離を合わせると50体以上だろう。後は回復役も10体はいる。おおよそ100体のゴブリンがこの集落にいるとみる。
 

 確実に一撃必殺をするのならば遠距離から倒していくのが一番だ。だが、それだと遠距離攻撃ができないミーニャが戦いに参加できない。
 

 前衛でレベルが低いというのは結構厳しい。となると、やはり陽動で相手を分断させるのが一番か。
 

「じゃあ、まず相手の数が多いので分断させる。ミーニャ、集落の中を確認したい気持ちを抑えてほしい。絶対に勝つ作戦だ」
 

 俺は簡単に作成を説明した。といっても簡単なものだ。
 

 相手を分断させるため、俺の魔法「デコイ」を発動させる。
 

 このデコイという魔法は自分と似た魔法体を作成して指定の動きをさせるというものだ。自らの意思はない。そして、相手に捕まったら自爆をするというものだ。
 

 ダンジョンでトラップを発見するために先にこのデコイを放つために作られた魔法であるが、目くらましにも使えるのだ。
 

「それで、デコイを発動させて、一度集落に入って、音を立てて逃がす。逃がした先に別れ道があるが、そこでもう一体デコイを発動させる。俺らはその右側の先で奇襲をかける。各個撃破だ」


 そういう作戦だったはずなんだ。けれど、どうしてこうなった。
 

 この現状はまあ、予想とは違うけれど戦い方としては間違っていない、と信じたい。
 

 デコイにつられてゴブリンは確かにつられて集落から出てきた。でも、すべて出てくると想像していなかった。
 

 そして、二手に分かれたがそれでも50体もいる。そのため俺とペリドットさんが前衛をしている。そして、その後ろから覚えたてのソードスラッシュでミーニャが攻撃、アイスバレットでティセが攻撃をしている。一撃必殺でティセは倒せているが、ミーニャはまだまだ時間がかかっている。そう、全体的に時間がかかってしまっているのだ。
 

  そうこうしているうちに残り50体もやってきた。ただ、俺が道の横に金剛盾を発動させているから前方以外から攻撃を受けないようになっている。

 

  そして、死体はペリドットさんが定期的に「瞬炎」を発動させて片付けている。どれだけのゴブリンを屠ったかわからない。だが、このまま俺とペリドットさんが前衛で戦いつづければ100体くらいのゴブリンには勝てるはずだ。そう思っていたら、後ろにいたゴブリンが上空に魔法を放った。花火のようだ。まずい、更に援軍がくる。
 

「とりあえず逃げるぞ」
 

 俺は逃げる準備をしようとしたが、ペリドットさんが首を横に振る。まじで、逃げさせてくれないのか。どれだけスパルタなんだよと思っていたら視認できるところにでかいゴブリンを発見した。まわりのゴブリンよりはるかにでかい、ゴブリン。そう、ゴブリンロードだ。そして、その肩にはインプがいる。
 

 前の世界で経験をしている。あのインプを倒さないとすぐに復活する。いや、今まで倒したゴブリンですら復活させてくるかもしれない。そうなると、現状の状態で逃げてもいいことは一つもない。
 

「大丈夫ですわ、瞬炎で消したゴブリンは低位の死者蘇生魔法では復活できないのでご安心を」
 

 俺の心をペリドットさんは読んだのかそう言ってくれた。なら話しは簡単だ。まず、雑魚ゴブリンを一掃しよう。まずは前方に金剛盾を発動させる。時間稼ぎだ。
 

「ティセ、ミーニャ。協力をしてくれ。今から前方の盾を爆破させる。視界が回復する前にティセはダイアモンドダストを放ってほしい。ミーニャはバジリスクを召喚。ペリドットさんは2人と連携して生き残ったゴブリンを掃討してください。俺はフライでこれからゴブリンロードに向かって強襲をかける。この戦いをここで終わらそう」
 

 そう言って俺はフライで空に飛んだ。

 

  上空から見ると一本の道にゴブリンがつっかえる様に並んでいる。金剛盾は闘気を纏っているからそう簡単に壊れない。でも正面の金剛盾だけは違う。

 

  闘気を纏っていない。少しずつ削られている。その様子を見てタイミングを計る。

 

  壊れそうな瞬間に俺は「エクスプロージョン」を放った。金剛盾とともに周囲にいたゴブリンが巻き添えをくらう。
 

 次にティセのダイアモンドダスト、そして、ミーニャのバジリスクによる石化光線。そしてペリドットさんの瞬炎が続く。俺はすぐに地上に降りて、詠唱に入る。唱えるのはライトニングスピアだ。
 

 直線状に攻撃をする電撃の槍。それをゴブリン軍の後方から放ったのだ。ちょうど隊列の真ん中にゴブリンロードがいる。ゴブリンロードを後方に向かせる。

 

  ティセやミーニャがいるほうに行かせない。さあ、こっちにこいよな。
 

 そう思っていたら、結構なゴブリンの生き残りがいることに気が付いた。そう、回復役が結構残っているのだ。これはまずい。
 

 だが、ゴブリンロードは俺の方に向かって突進してきている。だが、結構な量のゴブリンもこっちに向かってきている。とりあえず、二手に分かれているがこの魔法から発動させるか。
 

 

  エキストラスキルである「ユグドラシルシード」そして「コピー」を唱えた。コピーはちなみに出現させた場所はティセやミーニャたちがいる方にだ。俺はヤバくなったら逃げればいいんだ。だが、ペリドットさんだけだと二人を逃がすことは難しい。だから俺のコピーは無慈悲にゴブリンを倒すことだけを命令している。使っていいスキルはソードスラッシュともう一つだけだ。
 

 さて、こっちをどうするかだ。よく見るとまだ50体くらいのゴブリンがいる。しかも遠距離、回復、魔法系に特化している。とりあえず「風の精霊の加護」を発動させて、遠距離物理を防ぐ。

 

  次に周囲に回り込まれることを防ぐために、金剛盾を左右の道路わきに発動させる。さあ、ここからはイリーナの得意攻撃だったコンボを試させてもらう。
 

 目の前に迫りくるゴブリンを無視して上空に手を伸ばす。
 

「スコール」
 

 これは攻撃魔法ではない。雨が少ない地域で農作物を育てるために雨を降らせる魔法だ。

 

  そして、この雨は純粋な水ではない。色んな農作物に良いものが含まれている。栄養素があるのだ。そして、吸収力を良くするために電解質なのだ。つまり、この「スコール」に濡れた相手は電気の通りがいい。そして、しばらく降雨は続く。
 

「サンダーボルト」
 

 次は範囲攻撃の落雷攻撃だ。地面が濡れているから大勢のゴブリンが電気ショックを受ける。だが、これで終わりじゃない。俺は地面に手をついて唱える。
 

「サンダークラック」
 

 これは合成魔法だ。地面に電気を帯びさせ隆起させる。電気を帯びた岩石が地面からはい出るのだ。しかも尖った状態で。別にこの尖った岩石で相手を貫きたいわけじゃない。

 

  俺に向かってきているゴブリンの前に障害物を増やしただけだ。しかも触れると感電するものだ。さらに俺は魔法詠唱を続ける。
 

「サンダーバレット」
 

 電気を帯びた石つぶてを相手にぶつける。どんどん消し炭状態になったゴブリンが増えてくる。そして、パーティー登録をしたから俺にも使えるようになった魔法がある。

 

  ペリドットさんが使う「瞬炎」だ。これでゴブリンの復活を防ぐ。

 

  50体くらいいたゴブリンも残り10体くらいになった。レベルも高い種族だ。だが、前に出てこない。

 

  後衛タイプか。

 

  そう思っていたら俺の前に壁ができた。3メートルくらいの大きさのゴブリンロードだ。もちろんインプつきだ。

 

  インプがいるということはこのゴブリンロードはノーダメージだ。

 

  俺も似たようなものだ。魔法を発動させつづけたが、「ユグドラシルシード」のおかげで全回復している。 そして、残りの10体についてはわからない。

 

  回復、遠距離タイプということは時間をかければ復活するし、パブもかけてくるだろう。

 

  早めに決着をつけないといけない。 ここは速攻で倒してしまおう。

 

  今の俺には出来るはずだ。だが、忘れていた。もうコピーの魔法が切れているということを。