年齢を重ねて思うこと | パリと音楽と大学と

パリと音楽と大学と

パリにて声楽、シャンソンを指導。パリの音楽学校在学中より、フランス各地・ヨーロッパで様々なコンサートを経験。フランス国家公認声楽講師資格。アラフィフの物語を振り返るつもりです。

パリへ来て20年。あんまり意識していないうえに、年取った自覚も、なし。生徒さんの意欲が若さを保つ薬なのかも。それとも、ジョニー・デップが今の私の年齢になったとき、この年齢が楽しみになったからだろうか。(←真面目)2歳ばかり彼のほうが年上のはずだから、この楽しみは実は永遠に続くのだ。27歳という年齢も楽しみだった。その年に、パリへ来た。

さて。

シャトレ劇場のオペラの合唱団に参加したり、ネットが不調だったりで、3月からふっとんだブログ。各ネタがないので書けない、という声も聞くけれど私は逆。でも、書けなくてもなんとかなった。

日本では年行ってからのデビューもありだけど、フランスは基本的にそういうことは、滅多にない。コンクールの年齢制限を見ているとよくわかると思う。

でも人は年を取る年齢を重ねるものなのだ。

年齢を重ねるとどうなるか。

声がかわっていく。

若い人の声が成長していくのを聞くのもたのしいが、私の興味は同年代に向く。録音がある人の20代の声と、40代の声ってずいぶん違うものだ。同じ曲を歌うならさらにわかりやすい。「高音が出なくなって」嫌がる人もいるかもしれないが、ますます調子が良くなる人もいるだろう。そして曲だって、年齢が上がれば好きなものを歌う、ということもあるだろう。「自分のやりたいことをします」ということだ。

そんなことを考えていたら、そう、今の年齢だから30~40歳よりも、できることが増えたなあ、とも思った。老人役だってOkに近づいていくもの。

しかしながら40を超してから最近まで、知らない間にきちゃった、という気がする。早くも遅くもなく。昨年一年は特別で、たしかに今年始めの誕生日はたのしみにしていたんだけど・・・そこで区切りがついたということなのかな。

若いときには気が付かないことも、今ならわかる、ということもいくつか出てきた。

誰でも、今の自分の年でしかできないことをやってるんだ、と思う。