グループでやってきて、グループでにほんへ帰ったが途中は自由行動である。私は1週間は列車乗り放題のパスを買い込んでおき、友人とあちこちめぐった。一国について一泊、というハードなスケジュールである。町についてはまずホテルを探す。三ツ星などはとんでもない、せいぜい二つまで。ドイツ東西、イタリア、スイス、ストラスブール・・・乗り放題パスでは一等車に乗れる。だか席を広げて眠っていった。妹尾河童さんが、ヨーロッパの列車についてかいておられる。(しかし21世紀の今、こういう話、ものすごく古い感じがするなあ。)
移動はあちこちしていたが、私は少し英語が使えたくらい。(よくも生き延びれたものだ。)事件はドイツで起きた。
慣れてきた寝台車(安い方)で、いつものように到着地で朝を迎えたつもりだった。駅について、ゆっくり降りるつもりだった。日本と違って、終着駅は、本当にそこで線路が途切れているのだから。しかしこの朝は、どうも風景がいつもと違う。プラットホームが見えない。線路がやたら見える。それに、客の雰囲気が全くない。
おいていかれた?
ねぼけまなこで友人と「車掌が来るから聞いてみよう」と思っていると、電車が後ずさりを始める。
ええええ????車庫に入ろうとしてるってわけ!?
あわてて身支度をととのえていると、やっと誰かがやってきた。
「おろしてください~おります!」
わたしたちは、やっと、ロコモーターだけの乗り物に乗って、無事駅にたどり着いたのでした。やれやれ。びっくりした、ほんと・・・