留学生日記32~夏の学生~ | パリと音楽と大学と

パリと音楽と大学と

パリにて声楽、シャンソンを指導。パリの音楽学校在学中より、フランス各地・ヨーロッパで様々なコンサートを経験。フランス国家公認声楽講師資格。アラフィフの物語を振り返るつもりです。

夏のことを思い出すと一気に混乱する。いろんな夏があった。講習会は、国内国外あちこち出かけているので、声楽を始めてからは、なにかと講習会の夏になってしまう。国内某所で、暑い夏もすごした。日本でも、いざ講習会が始まると、多くの人が参加しているので、時間の割り振りが怪しくなることがある、と知った。レッスンが間延びしたり、あわせるつもりの相手が体が空いていなかったりで、発表にこぎつけるのも大変だった。
われながらいろんな意味でよくやっていたなあ・・・・と振り返って思う。学業や仕事の間を縫って(音楽の、だけど?)準備する。言葉の解釈には、どう転んでも無理があったろう。当時使用していたイタリア語の辞書は、かなり心細いものだった。レコード(CDではなひ)の対訳を書き上げ、とりあえず、文章ごとに訳をくっつけていく。「このフレーズはこういう意味」というのは、悪くはないのだが、バロック音楽だけに、「単語」ひとつに下線が惹かれて音楽となっていることも多いので、今の私から見ると、「不足」ということになる。
しかし当時はそれでやっていくしかなかったじゃん・・・
楽譜だって、手に入らなくて、大学図書屋、人のコピーばかり・・・
でも当時は必死だったのよ・・・?