1990年の美空ひばりさんの自伝「川の流れのように」を20年後の現在、読んでいるのですが、私のお気に入りのひばりさんの詩を書きとめます。

この詩は昭和57年度コンサート用にひばりさんが作ったものです。


我が愛の詩

この世に生まれて

何の恐れもなく母の愛に包まれて

今日まで来たけれど

これからは一人・・・・・・

喜びも悲しみも

これからは一人・・・・・・

夢を見るのはもう遅すぎるかも知れないが

愛をなくした私は生きる


春になると恋が芽ばえるだろう

人なみの幸せを求めて!

だけど・・・・・・いつも・・・・・・枯葉といっしょに

どこかへ・・・・・・どこかへ逃げてゆく私

秋が来るのが早すぎる・・・・・・

秋が来るのが早すぎる・・・・・・


冬が来て

私に似合いすぎるほど冷たい雪が降る

私の燃えるこの手でとかしてしまいたい

苦しいほどに死にたいほどに

こごえる私をささえた

この私の命の歌を!

自分が選んだこの道を

私は忘れない!悔いは残さない

たとえ女の涙を知らずとも・・・・・・

”歌”の涙を知っている私・・・・・・

それで・・・・・・それだけで・・・・・・

明日に向かって

羽ばたく私!


この詩は、イルカさん作曲で「夢ひとり」という曲になったとのことです。