後半の加速は珍しい
後半になって失速しがちなのは、認めたくはないけれども、「朝ドラあるある」なのかもしれない。
実際問題、これはもう個人的な感想になりますが、子供時代の描き方が良かったにもかかわらず、後半に入ってダレる、というのが、ここ最近の作品には目立つ気がします。
それはストーリー展開上の重要な部分に、役者さん(ヒロインに限らず)の所属事務所への忖度があったりするからだと理解しながらも、残念でならないことです。
ところが現在、BSで再放送中の2000年下半期の『オードリー』は、まるで逆でした。
京都の太秦が舞台で、時代劇愛が前面に押し出されているのに、前半、一体なんだこれ?くらいのストーリー展開。それが終盤に差し掛かって俄然、面白くなりました。
そしてついに、昨日の第134回。これを観て、泣いてしまいましたがな。
よもや大石静作品で、こんなことになるとは……。
原因はこの人
大竹しのぶさんです。
何年か前に、彼女の一人芝居を舞台の最前列で観て、あまりの衝撃に打ちのめされた経験がありました。なので、凄さはわかりきってるんですが、油断してました。
まさか上の画像のシーンのセリフで泣かされるとは……。
かつて『ちりとてちん』でもこういう経験があって、あれはもちろん主人公の貫地谷しほりさんの、いかにも〝ここはいいところだよ〟というシーンでしたけど(それでも泣く)、よもや齢60を過ぎて20年以上前のドラマの脇役でカマされるとは……。
こういうシーンがひとつあるだけで、私の中でのドラマの評価は〝OK〟になったりします。ちなみに名作の誉れ高い『ちりとてちん』も、私的には後半、若干失速しましたが、でも上記のシーンがあるだけで、かなりの名作扱いになるわけなんです。
それだけに、今季の作品は残念でならない……あ、それはどうでもよくって(でもないけど)。
もうひとつの原因
一昨日、知り合いが亡くなりました。
もの凄く長く付き合った、という人ではない(10年くらい?)のですが、ほぼ同年代でして、たまに飲めばいろんな気付きをくれる人でした。急なことだったので、さすがに気持ち的にダメージがあって……。
昨日『オードリー』でふいに泣けてしまったのは、それをいくらか引きずっていたのかな、という気もしています。
いやまあ、競馬ブック時代の私のブログにも何度か登場してくださった方なので、ご存じの方も多いかもしれません。でも、詳しく書くのはもう少し気持ちが落ち着いてからにします。
土曜ドラマ『シュリンク』とプレミアムドラマ『団地のふたり』についてはまたいずれ。
(オーギュストロダンの話もまた後日に)