最後の師匠 | 還暦フリーランサーのおしゃべり処

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元競馬専門紙記者/旧ブログ~「オヤジの競馬倶楽部」~
(ヘイトスピーチはご勘弁)

 

 競馬の方はいよいよクラシックシーズン突入。明後日の桜花賞で幕を開けます。

 この桜花賞、競馬記者時代からも難解なGIではありましたが、業界を離れると、イメージすることの難しさでは〝最も〟に近いくらいの感じがあります。まあレースを現場で体感したことがない、ってのはありますが、同じように現場で体感したことのない菊花賞と比較するとわかりやすい。

 簡単に言ってしまえば、桜花賞は各馬のデータ量が圧倒的に少ないのです。しかも年明けのオープン特別を含めたトライアルレースも、関東在住の〝一般人〟としては追いづらく、レースレベルの比較とかがしっかり把握できなかったりもするので……。

 と言い訳はこのくらいにして、検討は明日に回し、本題に入らせていただきます。

(画像左上の〝定価〟部分についても後日また)

 

  ムツゴロウさん逝く

 〝師匠〟あるいは〝先生〟と呼べる人は、そんなにたくさんいるものではないかもしれません。逆に言うと、そういう人物がたくさんいることは人生を豊かにする……というか、もっと率直に、幸せになる近道だったりするのではないか、とすら思ったりもします。

 自分の場合は、幸せなのかどうかはさておき、年長者であれ年下であれ、〝先生〟と呼べる人だったり、尊敬できる人が少なくありません。

 場合によっては、直接会ったこともしゃべったこともないのに、自分の興味あるジャンルそれぞれに〝師匠〟と呼んで崇敬している人もいます。直接会ったことがないわけですから、人間性を深く理解するのは難しく、時間もかかります。なので安直な判断は避けなくてはならず、そんなにたくさんはいらっしゃいませんけれど。

 とにかく、その代表的な三人というのが、以前『ブックログ』か『週刊トレセン通信』の方で書いたことがあったと思いますけど、淀川長治さん、野村克也さん、そしてムツゴロウこと畑正憲さんです。

 

 昨日、その三人の中でただ一人ご存命だった〝最後の師匠〟畑正憲さんが、亡くなられたことが報じられました。

 動物研究家というか愛好家というのか、何しろきちんとした知見のもとで動物愛を示した方で、北海道の「ムツゴロウの動物王国」の運営はもとより、「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」に代表されるテレビ番組等で紹介された、その〝愛し方の特異性〟に衝撃を受けたものでした。

 表層的な〝動物愛〟は語らない。愛玩物として動物を扱わない。安易にくだらない笑いや、逆に感動のネタにはしない。といったようなこと、でしょうか。

 いろんな批判もあったと記憶します。そうした側面があったことも事実かもしれません。が、特に言い訳するでもなく、その姿勢を貫かれた。少なくとも、後続の動物を扱ったテレビ番組とは一線を画していたのではないですかね。

 そして、動物と人との健全で、より理想的な関係性を訴え続けた人だったんじゃないのかなと。

 

  感謝の意味

 

 私は亡くなった有名人の業績を上っ面で礼賛したり、その人との関係性をネタにした記事が、あまり好きじゃありません。その人に対する追悼記事なども、限度を超えるとあからさまに商売っ気が見えてきて、浅ましく思えてくるタチです。

 ですので、そのあたりはわきまえているつもりです。でも一方で、感謝の意識を持ち続けるのは別である、とも思ってます。

 

 実は、ムツゴロウさんの番組制作を手伝っていたことのある友人がいたり、直近でもやりとりしていた人を何人か知っているのもあり、そもそもムツゴロウさんは中央競馬PRセンター発行の月刊誌『優駿』にエッセイを連載していたことがある(この一点だけでも普通の動物愛護系の人ではないことが推察される)人なので、厳密に言えば「別ジャンルの〝師匠〟」とも言えないのですが、どこか私がサラブレッドと向き合う際の身上、といったような部分で、背中を支えてもらってる気もしているのです。

 

 そんなわけで、ごくごく小さな感謝の意識を込めて、今後もブログに登場いただくかもしれません。その際はご容赦いただければ幸いです。

 

(桜花賞の話はまた改めて)

 

 

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