先日は、鯖江市嚮陽会館で開催された大南信也さん講演「偶発性をデザインする」に行ってきました。

講師の大南さんは「地方創生のロールモデル」とも言われる、徳島県神山町のまちづくりを牽引されている方。人口約５０００人、過疎・高齢化が進む同町には今、IT関連など十数社がサテライトオフィスを構えていますが、移住の促進や企業誘致を後押しした中心が大南さん。道路清掃プログラム、アートプログラム、移住促進プログラム、サテライトオフィス誘致など、周囲を巻き込みながら活動の枠を広げ長年取り組みを続けてこられています。

その神山町には、2023年春、日本で約20年ぶりの新設となる私立高等専門学校「神山まるごと高専」が誕生。デザインとテクノロジー、起業家精神を学ぶ独自カリキュラムや、民間企業11社からの100億円規模の出資による学費の実質無償化など、多方面から注目を集める私立の高等専門学校です。

ご講演では、〜人口5000人の徳島県神山町はなぜ進化し続けるのか〜をテーマに、これまでの取り組みの概要や、その発想や行動の原理、また、神山まるごと高専の誕生秘話などもお伺いしました。

消滅可能性都市のひとつに数えられながらも“創造的過疎”と呼ばれる神山町。人口減少を前提としつつも、移住者の質を重視することで、町の文化的・経済的な豊かさを高めていくという考え方。単に人口を増やすのではなく、町に新しい価値をもたらす人材を戦略的に呼び込む戦略。

一つの成功にとどまらず、新しい取り組みを生み出し、人が人を呼び、拡がりを、それを長年にわたり実践し続けている大南さん。

『“スキ”なまちを“ステキ”に変えること』とのワードも大変、印象的で心に残りました。

今回ご講演をお聴きして、鯖江の未来への貴重なヒントを頂けたようにも思います。ありがとうございました。

大南信也さん講演「偶発性をデザインする」〜人口5000人の徳島県神山町はなぜ進化し続けるのか〜に