めっちゃトラブル続きのシリーズですが、最後は大団円。
お二人とも末永くお幸せに!の感想しか出てこなかったです。

裏で沢山亡くなってるんだけどね。

「互いが居ればそれでいい」と二人が思って、どんな時でも切り抜けるという。
ある意味、究極のラブストーリーでした。


行方不明だったおじいさんを助けてしまった(←この表現が的確)のは、友人の父親で。
今まで真面目に人生を生きてきたところに『これさえあればなんでもできる鍵』が巡ってきた時の
迷い的なものが、ちょっと、「あるかもしれないなあ」とは思いました。

勿論、そんな危険なものを差し出してくる派遣が悪いんですけども。
誘惑の強さは、抗えるものじゃないだろう、って説得力があって。
そこが、一番『トリック的に面白い』所だと思いました。

別に、おじいさんは、彼でなくとも、誰かが同じように考えて救出してしまうだろうし。
本当に殺しておかなかった主人公凛が、甘かったのだろうとは思います。
思うけどさー。多分、殺せなかったとおもいます。根本的にどうであれ、優しいおじいちゃんだったんだし。
でも、孫を殺して、どうするつもりだったのかって方が、実は気になります。
普通に、その年齢でしょ?どう考えても、長くないじゃないですか。

医療技術を使って長生きしようとしても、技術は絶対じゃないんだし。

そもそも、長生きしてすることあるのか?おじいちゃん、とかなり思いました。
単に凛が自分の本性に気づいたことに、ムカついて、喧嘩してただけ……なのかもしれません。

当時は、『光彩認証システム』(多分瞳のアレ)や『静脈認証システム』(手をかざすアレ)が最先端で。
街中では全くと言っていいほど、使われていなかった認証システムですが。
2023年現在、私、スポーツクラブで『顔認証システム』を使ってます。
……認証システムの進歩と普及が半端ない……。

ボディガードは今回、過去の同僚に正体を見抜かれた上、一時的に職を奪われますが。
過去は過去、と吹っ切れて、いい具合に、主人公と相思相愛になってます。
主人公の方が、過去を気にしてるところが何とも「この子も永瀬のことは特別に思ってるんだな」感を醸し出していて。

……最後まで、良い感じだわー

と幸せになりました。

とても幸せになれた、三日間でした。いや、現代?も捨てたもんじゃない。
これから先もいろんなトラブルがあるんだろうけど、二人で乗り越えていってほしいと思います。
素敵な物語をありがとうございました。

 

僕と死神の赤い罪 (講談社タイガ) | 天野 頌子 |本 | 通販 | Amazon