【書評】FCバルセロナの人材育成術 / アルベルト・プッチ・オルトネーダ
バルセロナは、おそらく現在の世界最強のフットボールクラブです。その強さの鍵のひとつ、下部組織からの育成についてまとめられた本です。
副題は「なぜバルサでは勝利と育成が両立するのか」。
まさに、この「勝利と育成の両立」が今のバルサの強さを象徴していると思います。
少しでも育成ということに何らか携わったことのある人であれば、この両立の難しさはわかるはず。
これは大人の企業においての成果と育成の関係も然り。
ということで、この本で表現されているテーマは、サッカーに限ったことではなく、人生の色々な場面に当てはめて考えることができる、普遍的なものです。
印象的だったのは、当たり前なのだけど、「育成で重要なのは『監督』ではなく『指導者』である」ということ。
今まで、サッカーを指導するにあたって監督と指導者という呼び方の違いというのはあまり意識してきませんでしたが、なるほどと思いました。指導者であらねばならない、指導者としてふさわしい言動をしなければならない、と思いを新たにしました。
そう言われれば、海外のサッカー放送をみていると監督のことを英語表記では "Director" ではなく "Coach" としていることが多い。この場合、監督というより、指導者という立場を重視しているということなのかもしれないですね。
その他、この本から見えてくる、バルサの強さの秘訣のポイントは以下のとおり。
・チームワーク
・自ら見て、考えて、判断して動く
・勝者のメンタリティー
・楽しむこと(フガール)
最後に、印象的だった部分を引用してメモしておきます。
「自分のすることに価値があると思うなら、ほかの人がやっていることにも同じか、それ以上の価値があることを忘れてはならない。謙虚であれ。常に感謝せよ。」
「常に夢を追い求めることは大事だが、山頂ばかりに目を向けていると、足元にある石につまづいてしまったり、夢に到達するための小さなステップが見えなくなってしまう危険性がある。
心の中に大きな目標を持つことは素晴らしいが、日々クリアすべき小さい目標も設定するようにしよう。結果よりも、まずはプロセス。未来を見つつも、今、この瞬間をしっかりと生きていこうではないか。」
「大事なのは『今日は相手の方が良かったのだから彼らを祝福しよう。でも次は自分たちが勝つぞ』という気持ちである。敗北には敬意を、勝利には謙虚を。」
「『負ける』とは、自分のすべてを出し切らないことである。逆に『勝つ』とは、自分のすべてを出し切ることである。」
「10歳まではボール、ボール、そしてまたボール。何時間も、何時間もボールで遊び続けることが大切だ。」
「息子は父親が好きなスポーツをする傾向にある。そうすれば、父親が喜んでくれると知っているからだ。子どもは父親に誇らしく思われたいものである。このため、無意識であっても、父親の好きなスポーツに興味を持って父親を喜ばせようとするものだ。
こういう場合、父親は息子の選択を褒めてやらなくてはならないが、あまり口出しをしないよう心がけた方がいい。頑張った時には、ご褒美をあげることを忘れないようにしながら。
しかし、ここでいうご褒美とは決してテレビゲームやお小遣いのことではない。笑顔のことだ。親が笑いかけてあげることが、子どもにとっての最高のご褒美なのだ。」
「個人スポーツでは、青春時代や幼少時代を犠牲にするようなことがとても顕著に見られる。世界大会で15、16、17歳で優勝する若きチャンピオンたちは、裏で気が遠くなるほどの練習をしてきたから勝てたのだ。これは、価値あることなのだろうか?
親たちはいつもこういって自己弁護する。子どもが自ら望んで選んだ道だ、子どもはこれで幸せなんだ、と。確かにそれはそうだろう。しかし、子どもにほかの道を示したのだろうか。子どもはほかの選択肢を持っていたのだろうか。子どもが成功すれば幸せだが、目標に届かない子どもはいったいどうなるのだろうか。」
以上、これからの人生に活かしていきたいと思う一冊でした。
バルセロナは、おそらく現在の世界最強のフットボールクラブです。その強さの鍵のひとつ、下部組織からの育成についてまとめられた本です。
副題は「なぜバルサでは勝利と育成が両立するのか」。
まさに、この「勝利と育成の両立」が今のバルサの強さを象徴していると思います。
少しでも育成ということに何らか携わったことのある人であれば、この両立の難しさはわかるはず。
これは大人の企業においての成果と育成の関係も然り。
ということで、この本で表現されているテーマは、サッカーに限ったことではなく、人生の色々な場面に当てはめて考えることができる、普遍的なものです。
印象的だったのは、当たり前なのだけど、「育成で重要なのは『監督』ではなく『指導者』である」ということ。
今まで、サッカーを指導するにあたって監督と指導者という呼び方の違いというのはあまり意識してきませんでしたが、なるほどと思いました。指導者であらねばならない、指導者としてふさわしい言動をしなければならない、と思いを新たにしました。
そう言われれば、海外のサッカー放送をみていると監督のことを英語表記では "Director" ではなく "Coach" としていることが多い。この場合、監督というより、指導者という立場を重視しているということなのかもしれないですね。
その他、この本から見えてくる、バルサの強さの秘訣のポイントは以下のとおり。
・チームワーク
・自ら見て、考えて、判断して動く
・勝者のメンタリティー
・楽しむこと(フガール)
最後に、印象的だった部分を引用してメモしておきます。
「自分のすることに価値があると思うなら、ほかの人がやっていることにも同じか、それ以上の価値があることを忘れてはならない。謙虚であれ。常に感謝せよ。」
「常に夢を追い求めることは大事だが、山頂ばかりに目を向けていると、足元にある石につまづいてしまったり、夢に到達するための小さなステップが見えなくなってしまう危険性がある。
心の中に大きな目標を持つことは素晴らしいが、日々クリアすべき小さい目標も設定するようにしよう。結果よりも、まずはプロセス。未来を見つつも、今、この瞬間をしっかりと生きていこうではないか。」
「大事なのは『今日は相手の方が良かったのだから彼らを祝福しよう。でも次は自分たちが勝つぞ』という気持ちである。敗北には敬意を、勝利には謙虚を。」
「『負ける』とは、自分のすべてを出し切らないことである。逆に『勝つ』とは、自分のすべてを出し切ることである。」
「10歳まではボール、ボール、そしてまたボール。何時間も、何時間もボールで遊び続けることが大切だ。」
「息子は父親が好きなスポーツをする傾向にある。そうすれば、父親が喜んでくれると知っているからだ。子どもは父親に誇らしく思われたいものである。このため、無意識であっても、父親の好きなスポーツに興味を持って父親を喜ばせようとするものだ。
こういう場合、父親は息子の選択を褒めてやらなくてはならないが、あまり口出しをしないよう心がけた方がいい。頑張った時には、ご褒美をあげることを忘れないようにしながら。
しかし、ここでいうご褒美とは決してテレビゲームやお小遣いのことではない。笑顔のことだ。親が笑いかけてあげることが、子どもにとっての最高のご褒美なのだ。」
「個人スポーツでは、青春時代や幼少時代を犠牲にするようなことがとても顕著に見られる。世界大会で15、16、17歳で優勝する若きチャンピオンたちは、裏で気が遠くなるほどの練習をしてきたから勝てたのだ。これは、価値あることなのだろうか?
親たちはいつもこういって自己弁護する。子どもが自ら望んで選んだ道だ、子どもはこれで幸せなんだ、と。確かにそれはそうだろう。しかし、子どもにほかの道を示したのだろうか。子どもはほかの選択肢を持っていたのだろうか。子どもが成功すれば幸せだが、目標に届かない子どもはいったいどうなるのだろうか。」
以上、これからの人生に活かしていきたいと思う一冊でした。
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