アメリカ大陸を発見したのはイタリア生まれの航海者コロンブス。1492年。

 

でもロシア人だって自力でアメリカ大陸を発見している。しかも陸路で。1648年。

 

数々の荒波を渡った強者コロンブスもさすがに泣き出しそうな話だ。

ロシアを通ってずっと東に歩いて行けば、アメリカ大陸まで行けたのである。

 

 

そんなロシアの恐ろしいほどの広さ。

 

 

しかし、ロシアがもっと大きな国になる可能性もあったのだ。

 

 

いまアメリカの飛び地になっているアラスカを、もともとロシアは狙っていた。

 

西側のことで忙しかったロシアが、てんやわんやの状態でアメリカにあっさり売り飛ばしてしまったから、いまでもアメリカの領土になっている。

もしもアラスカがロシアの領土だったら、歴史はどうなっていたのだろう。

 

アラスカはいま、ロシアに対する緩衝地帯として、アメリカにとって非常に有利に機能していると思う。

 

いまアメリカは周辺に敵国をもたず、大陸でありながらまるで島国のような安全性を実現しているわけだが、もしアラスカがロシア領であったなら、状況は違っただろう。

 

いや、もしロシアがアラスカまでを統治してさらに巨大な国であったなら、果たしてロシアはそもそも国として成り立ったろうか。

 

さすがに大きすぎて分裂するのではないか。

 

そもそもロシアが今の今まで、分裂せずに国としての外見を保っていること自体、僕には変な気がしている。

 

 

不思議なくらいに、ロシアは大きい。

 

 

この国がどれくらい大きいのか、僕には実感として分からないのだ。

 

それで試しに、コロンブスや夜明けの話をしてみたまでのこと。

 

地図を広げてもシベリア鉄道に乗ってみても、正直よく分からなかったのである。

 

よく分からないほどに大きいということだけが、言えるのかもしれない。