クリミア半島には有名な画家がけっこういる。
その1 イワン・アイヴァゾフスキー(1817年生まれ)
ロマンチックな海の画家。
クリミア画家筋の大師匠みたいな人。
当時クリミアの家には大抵、彼の描いた(描き散らした)画が飾ってあったという。
彼の実物の絵をみると、巨大で迫力がある。
ロシアではかなり人気がある。
でも僕はあまり好きじゃない。
海ってそんなにカッコよかったっけ?って思う。
僕の知ってる海の美しさとはあまり似ていない。
その2 アルヒープ・クインジ(1842年生まれ)
クインジもクリミアの画家。
アイヴァゾフスキーより25年若い。
僕の大好きな画家。
クインジが画壇に登場したとき、彼の「光」がセンセーションを巻き起こした。
「キャンバスが本当に光っている!どうやって描いたんだ!?」
と大騒ぎになったらしい。
クインジの描く夜と月明りは、異様に美しい。
これらをウクライナ絵画というのか、ロシア絵画というのか。
クリミア絵画、でいいじゃんと僕はおもう。
クリミア半島の大地には、独特の雰囲気があるという。
何度も支配者が移り変わり、住民も変わり、あとには何も残らない、歴史から取り残された大地。
とクリミアの詩人は書いている。
夏は暑いだろうから、秋にクリミアへ行ってみようと思う。
隣ではまだ戦争をしているんだろうが、それも含めてクリミアという風景を見てみたい。