【和鞍について】

今日の #秋乃ろーざコレクション は和鞍です。




日本で用いられた鞍は五つの種類があります:唐鞍、移鞍、大和鞍、軍陣鞍(鎧を着て乗るためゴッツイ厚みのある鞍)と水干鞍(一般的な鞍、ふっくらしてる「布袋鞍」も含む)。 最終的に水干鞍が一番一般的に使われるようになりました。


鞍の部分も全部細かく名づけられていますが、主に前輪(まえわ)、後輪(しずわ)と居木(いぎ)ででき、紐結びで組み立て式になっています。それによって馬上で反動を吸収するようになっています。

前後輪は様々な木材で、丈夫にするために木を自然曲にして作られていました。





水干鞍の中でも、前輪に段差があるもの、部分的に「海」と呼ばれる部分ですが、「海有(うみあり)」と「海なし(うみなし)」の二つの種類に分かれます。


私が持っている鞍は梨子地抱き松葉に橘紋金蒔絵海なし水干鞍です。






次の写真で見える金具は「四方手」や「四緒手」と言い、四つが鞍についてます。





そして、次の写真に写ってる「三繋(さんがい)」の房付き紐を通す大事な役割をしています。






この鞍は裏に「万治三年」と作家さんの花押(かおう)が彫ってあり、1660年、江戸初期に作られた水干鞍です。





現在ではなかなか再現が難しい技術で、こういう昔の鞍は貴重です。


最後の写真は本に載ってる「海有」の鞍です。