昨夜は、ハーバード大学の入江昭教授の歴史と記憶についてのレクチャー に行ってきましたー。


たまたま当日大学の図書館でこのレクチャーがあることを知り、聴講も無料だということで行くことにしました。


20世紀の戦争を振り返り、歴史的事実は変わらないが、それに対する理解や記憶は変容するとし、21世紀は、国家の枠組み、さらには国際的な枠組みを超え、トランスナショナルな記憶作りが重要だと主張する入江教授。


戦争の歴史は、1.国家 National、2.国家間 International、3.トランスナショナル Transnationalと主に三つの枠組みを用いて考察することができる。


1.国家の枠組みと言うと、例えば第二次世界大戦について各国それぞれ歴史に理解や記憶が異なる。シンプルに言えば、アメリカだとパールハーバー、日本だと原爆、中国だと満州や南京など、国により、第二次世界大戦の国家歴史の焦点が異なってくる。


2.国家間といえば、たとえば原爆問題について日米共同研究が行われたり、日本と中国で南京について共有の歴史を構築したりする試みを指す。


3.トランスナショナルというと、ナショナルとインターナショナルを越えた歴史理解と記憶構築を指す。それは、人類共通の環境や人権というコンセプトを通して戦争を理解するという試みである。戦争は環境を破壊する、戦争は人権を侵害する、戦争は難民を生む、など、環境、人権、移民などの枠組みを用いることで、一見全く関係ないと思われる戦争も身近な問題になっていくわけなのだ。


入江教授はドイツの戦争ミュージアムに強く心を打たれたらしく、日本にも戦争ミュージアムを作るべきと主張。


私は、ミュージアムというメディアムが、集団的記憶作りの一部としてはたして最適なのかどうかは分からない。

日本での博物館も世界万博同様そもそも近代化の一環として入ってきたものだし、まだまだ博物館で展示されるものは娯楽・教養目的で見物の対象がほとんど。

戦争を体験した世代と体験していない世代で、イメージやテキストの受け取り方も全然違う。

特に、人類の痛みというものを見物の対象にするという行為はどのような効果があるのだろう。

博物館に飾られるということは、戦争というものが本当に過去のものになってしまいそうな気がする。

トランスナショナルという考えはとてもすてきだが、実際どのレプレゼンテーションも戦争というものを描写しきれないだけでなく、展示されることで失われてしまうものは大きいのではないだろうか。


考えさせられるレクチャーだった。

History and Memory: China, Japan and the Pacific

Akira Iriye
Emeritus Professor, Harvard University

Can victor and vanquished work together to commemorate a war? Looking at international relations in the Asia-Pacific region and in particular at historical memories of the wars of the 1930s and 1940s, Akira Iriye will argue that it is imperative to build transnational memory through cooperative textbook writing, multinational museums and other such international efforts. If history cannot be altered, memory is eminently malleable. This talk will suggest that creating transnational public memory is the only way to transcend parochialism and generate a sense of global community.

Akira Iriye is Emeritus Professor of History at Harvard University. One of the world’s foremost historians of international affairs, he has authored and edited over a dozen books on U.S. foreign relations, World War II, cultural relations, international organizations, and other topics. He is past president of the American Historical Association and the recipient of Japan’s Order of the Sacred Treasure, Gold and Silver Star.

Date:
Monday 28th July 2008
Time:
6:30pm
Location:
Elisabeth Murdoch Theatre A
University of Melbourne
きらきら!!今週から新学期開始!きらきら!!
大学は学生で賑わっています。
無事科目も履修し、コースリーダー course reader (科目別にバインドされた一学期分の必修参考文献がまとまったもの)を買おうと図書館横の大学本屋さんに行ったら大蛇の列 え゛! 。。。!
現金支払いのレジとカードで支払いのレジと分かれていたんだけど、現金で支払うレジは2,3人しか並んでないのにカード払いのレジでは10数人ほど並んでいる。さすがカード社会。
現金で支払おうと並んだ末、払う直前に8ドル足りないことに気づくガクリ
後ろを振り向くと、「早くしてよ」オーラむんむんの背の高いお姉さんが見下ろしている。
・・・(゚д゚;)
冷たい視線を浴びながらてくてくと本屋の後ろの方に行き、カード支払いの列に並ぶことに・・・。
一冊のコースリーダーが、まさか50ドル以上とは思いもしなった。
せいぜい20ドル代、高くても30ドル台と思っていた。
・・・ちゃんと確認して並びましょう。
とりあえず、無事購入。はにわ
この科目は、Rethinking Rights and Global Development (権利とグローバル開発の再考、とでも訳すのか…)といって、School of Philosophy, Anthropology and Social Inquiryの開発学のデパートメントが提供しているもの。優等課程の論文は、開発コミュニケーションについて書くため、今日の開発の仕組みや思想について勉強することが大切だと思い、思い切って取ることにしました。
他の科目はどういうことかコースリーダーがないらしいので、しばらく大学の本屋さんに行かなくても良さ気。
ふー。


金曜日、無事メルボルンに到着しましたキャハハ



さむーーーい!!雪だるま


でも久しぶりのメルボルンは相変わらず。

大学周辺も相変わらず。


うれしいーーハート