今週末も特に良い材料はなく、寧ろ悲観的な材料が出てくる状況
今後考えられる最悪のパターンや出来事を考えて見よう。
①各国の要人が感染し、政治から退場する
どこの国も政治家や要人の高齢化が深刻であり、今回の問題は富裕層にとっても対岸の火事ではない。
政治指導者はこの問題でストレス、体力的にも疲弊しており、人と接することが多い仕事がら、いつ感染してもおかしくない。
既にイランやイタリアで発生しており、このような自体が世界に波及すると、政治空白が生まれて混乱を来す
②企業業績、財務の悪化による経営破綻や失業
国や銀行の支援が一時的にあったとしても、売上が無ければ返済目途も立たない。
また、リーマンショック以降の超低金利の弊害により、世界的に債務が莫大に積みあがっている。
信用不安は債務のある企業、国からの資金逃避を助長し、財務悪化が一気に顕在化する。
こういったケースは、ギリシャ危機などでも見られた傾向だ。
①と②はまだ現実的な材料として世に出ておらず、織り込まれてもいない。
FRBの緊急利下げにより一旦落ち着いたように見える市場だが、今も不安定なままで既に次回FOMCで大幅な利下げを催促している。
FRBも足元の経済状況が悪化していない中での緊急利下げだっただけに、残り少ないカードをどこまで切れるか疑問なところ。
最終的に量的緩和に踏み切ることになるだろうが、それはまだ先の話だ。
ましてや、国債以外の買い入れに関しては法整備が必要であり、日銀のような株買い入れなどというのを期待するのは時期尚早。
また、金融緩和がどれくらい影響を与えるのかも未知数。
今回の問題は、経済・金融の問題で発生したものではなく、ウイルスということが問題。
リーマンショックのように、経済金融に起因する問題で、その結果も金融の問題である場合は、元締めの中銀が紙くずになる債券を片っ端から買っていけば事は治まる。
しかし、今回は原因がウイルスであり、その影響で人やモノの動きが止まっている。
結果は企業業績の悪化で金の問題になるわけだが、原因は経済金融ではない。
最終的に中銀が金の問題を始末できるかもしれないが、原因を正すことは出来ない。
いくら金を供給しても病人を労働に復帰させることもできないし、警戒心のある人間を街に連れ出すことは出来ないのだから。
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