貿易戦争によるリセッションを懸念

世界中で利下げ競争が始まる

国債に買いが殺到し、元々低い金利が更に低下し、投資家の選択肢がますます無くなる

株式の利回りが魅力的に映る

消去法的に株に資金が流れる

 

投資の大前提は、いかに利回りを獲得するかということに尽きます。

しかし、投資の柱である高格付けの国債は悉くマイナス金利に沈み、優良で利回りの見込める投資先は益々なくなってきています。

 

以前にも触れましたが、金利が低下すると株式の適正PERはその分上がります。

例えば適正PERが15だった場合に、金利が1%下がると適正PERは18となります。

これが金利低下で株価を押し上げる要因であり、「不景気の株高」が起こる原理の1つです。

景気後退が直ちに株安になるということではありません。

ただし、景気後退によって企業業績が大きく損なわれた場合はPERが大きく跳ねあがるため、1%程度の金利低下によるPER補正は役に立ちません。

企業の利益が大きく棄損することで、例えばPER15だったものが25になるとします。

そうなると、いくら金利低下で適正PERが18になったとしても、それ以上に割高な株価になってしまいます。

この場合、株価を下げないとPERは18まで下がりません。

 

つまりこの低金利環境にあっては、実際に企業業績が悪化することが具体的に見えてこないとには、株価が下がるということには中々ならないのかもしれません。