2005年10月に脱ステを始め

(現在2014年4月)

脱ステ開始から18年と半年。

 

この期間はアトピー性皮膚炎でもあり

脱ステロイド、およびステロイド皮膚炎の

道のりとでも呼ぶのが正しいか。

 

最初の数年は、ただただ

リバウンドの症状に耐える日々。

汁が出続け大量の皮膚が剥がれ落ちる。

気が狂うような痒み。

 

外出できるような状態になるまで

ある程度時間がかかったのか

記憶が定かでないが、

 

ともかく酷い状態でも演奏活動をしていた。

出かける時は包帯をぐるぐる巻き

夜中でも大きいサングラスをかけていた。

 

この頃は、とにかく乗り越えるのに必死で

“早くまともな状態になりたい"の一心だった。

 

尋常ではない症状は治ってはいったが、

年中皮膚のどこかしらに炎症がある状態は

長いこと続いた。

 

ヒリヒリ、ジュクジュク、ちくちく、

ガサガサ、ガビガビ、カピカピ、ざわざわ、

ゴワゴワ、ブツブツ、むずむず、ピキピキ

 

皮膚をどれだけ掻きむしったことだろう。

その時のエンドルフィンが出る快感と

代償として必ず訪れる強烈な痛みの繰り返し。

 

時に訪れる帯状疱疹や、カポジ水痘様発疹。

夏は夏、冬は冬での症状がある。


炎症が一見治ってるように見える箇所でも

不自然な線が入ってたり黒ずんでいるところは

いずれ何かの折に炎症が起こる。

 

そして一旦出始める暫くそこから出続ける。

体が「ここから出す」と決めたら、

「はい出るのね」と治まるのを待つ。

 

まるで体中の皮膚に地雷が埋まっていて

それを除去するために自ら爆破し炎上させ

焼き切る必要があるというイメージ。

または皮膚を破って内側から押し出すような。

 

破壊と再生の過程を何周も経て、

小悪化・大悪化を挟みつつ時間をかけ

本来の皮膚の状態へ戻っていくようだった。

 

膝や肘裏、首まわりは特にしつこかった。

同じく最後まで続いている手指の炎症は

ピアノを弾くことが困難になるだけでなく

身の回りの、あらゆる事に支障をきたす。

 

延々と続くように感じられた炎上も遂には

収束し、それらの箇所は跡地になっていった。

 

正直どこまでが脱ステによるリバウンド症状

及びステロイドによる副作用で、どこからが

アトピー性皮膚炎なのか判別し難い。

 

ライム病という横槍が入ったことで

治癒の経過にどう影響を及ぼしたのかも不明。

 

まだ部分的に終わってない箇所はあるが

今やっと良好な状態で安定している。

ここへ来るまで長い道のりであった。