なぜ私は音楽をやるのか。
物心ついた頃からピアノに触れていた。
ピアノという手段を選んでいた。
好きでやってきた。
自分にとって大切な表現手段だった。
音楽を生業にしようと決めたのは
早い方ではなかった。
プロになると決めてからも、
自分の道はこれでいいのだと
確信するまで随分かかった。
ジャズという形の表現方法は
自分の音楽を探求するための
入り口に過ぎない。
その道はいつまでも続く。
やりたくてやってるのに。
いつしかシンドくなっていった。
ただ、自分の為ではない、
周りの為にやるのだと分かってから
楽になった。迷いが無くなった。
人々の根底にある、
魂の故郷のようなものを
思い出してもらいたい。
何か分からないけど
涙が溢れてくるような
懐かしくなるような音で
人々の魂を呼び覚ましたい。
だから音楽をやる。
それが私の仕事だ。