親の会を長いこと続けてきて、
「いつも自分を一番大切に」
という考え方を、
それこそいつも
一番大事にしてきたように思います。
子どもも、
われわれ大人や親も、
自分の人生を主人公として生きてゆく。
「いつも自分を一番大切に」
しないで
自分の人生の
「主人公」とはいえません。
豊かな時代になり
多様な生き方が可能になっています。
世間や社会の大勢のようなもの
(じつはそんなものはないのですが、
少なくない人々があると錯覚しているもの)
にあわせて、
自分を殺しては絶対にだめです。
自分らしくして、
自分のペースでやってこそ
本当の自信になり、
ちゃんと成長し
力をつけていくことができます。
親も、
親というよりはひとりの大人、
ひとりの人間として、
自分の人生を生きる。
子どものことは子どもにまかせて、
自分のことに一生懸命になる。
人生にはさしてお金もかからない、
生き生きとした楽しみがいっぱいあります。
でも、
今まで十分に楽しんではいませんでした。
すぐ手の届くところや、
あるいは
もっと近い他でもない自分のなかに
幸せもあったのに、
やはり手をつけていませんでした。
そうしたことに気づきを促してくれたのが、
わが息子や娘の不登校、
引きこもりです。
僕らはおかげさまで、
以前とは比べものにならないほど
自分を大切にするようになり、
毎日の生活だけでなく
仕事も楽しむようになってきたと思います。
ところで、
だいたい子どもは
親の話を聞かないものです。
僕らの子ども時代をふりかえっても、
そうではないでしょうか。
親の言うことを
素直に聞く子のほうが心配です。
「はい。
お父さん、お母さんの
おっしゃるとおりです」
という子が心配です。
でも、
そういう子は
ほとんどいませんので安心です。
親に反発する子、
親の言いなりにならない子が安心です。
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