"このマンガがすごい!"2024オトコ編第1位✨

何かのTV番組でマンガ好き芸人さんがプレゼンしていて、面白そうだったので最初の2巻をレンタルして読みました。

…その翌日、既刊4巻を一気買い😅


いや〜、コレは凄い。

何が凄いって、心理描写がエグすぎる。ヤバい。


形は少年野球マンガなんだけど、描いてるのは野球じゃない。

恐ろしいほどの人間ドラマ。

"功罪"ってタイトルが、実に絶妙です。


自分自身や自分の子ども、自分の教え子には決して追いつけない、圧倒的な才能を前にした時の、妬み嫉み、諦め、憤り、憎悪。

逆に、何とかしてその才能に乗っかろうとしてしまう大人の執着。

心の中の、様々な負の部分を掘り起こされる、その心情がリアルで辛い😓

だって、私の中にも、きっとそう感じてしまうだろうって気持ちがあるもの、、、


主人公の綾が本当に明るくいい子で、素直で賢くて一生懸命なだけに、あまりに残酷。

いっそオラオラタイプの、自己中心的なお山の大将なら良かったのにね。


監督ぅ〜😭

監督が綾を野球塾に入れてくれてたら、綾は辛くなくて済んだ(かもしれない)のに…

プロ野球元首位打者で日本代表チームの監督って人ですら、球界の至宝たりうる逸材よりも、我が子を優先してしまう…

設定は全然違うけど、「3月のライオン」の幸田パパを想起してしまいました。

零を受け入れることで、幸田の二人の子どもたちはドロップしていく。多分最初からその才能の差には気付いていただろうに、親友の忘れ形見という事情があったにせよ、幸田は零を引き取ったんだよな、、、


あまりに感動して、マンガ好きの息子に「絶対読むべし!」勧めたところ、息子も「これは凄いわ」と感嘆しておりました。

野球を齧った経験のある息子、枚方ベアーズ戦の後の扉絵がスコア表だったことに感銘を受けたそうで。圧倒的な内容を再び思い出させる、残酷な演出だと。

また違う着眼点で、へ〜と感心しました。


息子はまた、円がどこかで離脱しそうで怖いとも言ってました。

仮にそうなったら、綾と雛が組む?でも雛が綾を心から受け入れることはないだろうから、綾の孤独が更に際立つことになりそう。

綾はただ、楽しく、かつ全力で、野球をしたいだけなのに。

どう考えても、幸せな結末を迎えそうにない、、、


野球は、花形のピッチャーがいくら素晴らしくても、点を取らないと勝てないのよね、、、

2回ほど登場した未来の高校球児らしき綾、純粋にチーム一丸で頑張れる、そんなチームと巡り逢えたなら良いのだけど、、、

そんな単純にコトは運びそうになくて、切ない😭


そんな訳で、今一番頭から離れない、心を鷲掴みにされた作品でした。

次巻が楽しみです!!