演劇の聖地・下北沢のOFF・OFFシアターで、現在上演されている作品があります。

劇団献身・第11回本公演『死にたい夜の外伝』

ご縁があって、観劇させてもらいました。
今日はその感想及び考えたことを書きたいと思います。
(ちなみに明日千秋楽です。当日券も若干出るそうです…!)

まず「外伝」の意味が曖昧な私。調べました。
要は、正伝ではない、ということ。物語の本筋と少し離れた、いわゆるサイドストーリーのことですね。
では正伝は何なの?それは後ほど。

舞台は有楽町にあるカラオケの一室。とあるラジオ番組の最終回を聴くため、4人のラジオ職人が集まる。しかし4人の他に集まったリスナーは、自分達とは相容れない「俗物」達ばかり。度々入る妨害を受けずに、楽しくラジオが聴ければ、それで良かったのに。
そしてラジオ最終回と共に、「伝説」になりたかったのに…


ちなみに、私も昔ラジオリスナーでした。地元のAM放送をほぼ毎晩欠かさず聴いていましたよ。その時にもやっぱりネタ職人、ラジオ職人と呼ばれる人達が多くいました。自分と同じ、その辺を歩いてるような人達のはずなのに、なんでこんなに面白いんだろう!!ラジオを作っているのは番組スタッフだけじゃないんですね。

さて、前述した「外伝」というタイトルについてですが、この劇はラジオ最終回の夜という、たった一晩の話です。
ラジオ職人である主人公、そこで出会う個性的な人達。しかしタイトルでは、それは本筋とは関係ないとしているんです。
10年前ラジオ職人になり、最終回の日に伝説になろうとした主人公。この日を境に、きっと彼は彼の人生の正伝を生きるんだと受け取りました。
「前を向かないと。生きないと。ご飯を食べないと。」
この部分がそうなのでしょう。この夜に出会った人と、これから会えるかも分からない。それでも一緒に過ごしたから、分かったことがある。
「現実なんだから。そんな綺麗に終わんないっすよ」
そしてみんな、朝日とともに正伝へと帰っていく…

笑いが続いたと思ったら突如訪れる絶望、そして気づいたらまた笑い、さらに絶望、そしてまた…
の連続。それなのに観客を置いてけぼりにしない構成、演出の巧みさ。こんなに面白い演劇は観たことないです。

個人的な推しキャラは店員さん。
とにかくええ声。低いのによく響く吐息混じりの低音ボイス。ちなみにラジオの声も同じ演者さんです。そりゃ生かしたくなるわ、あの声。
「もう入力しちゃったんで。マジキャンセルとか面倒なんすよ」
「…なんだよ?」(イラつき気味)
気だるさを常に醸し出しつつも仕事はきっちりする、それ故にピリッとしてしまう場面も。その落差がこのキャラクターの魅力でしょう。
女子人気すげえんだろうなぁ…笑
愛すべき悲しい人達がたくさん出ているので、観ればきっと好きなキャラがいるはず!

長々と書きましたが、『死にたい夜の外伝』は明日が千秋楽です。
少しでも魅力が伝わればこれ幸い…
ダメ元でも下北沢OFF・OFFシアターへGO!!
きっと素敵なお出迎えをされるはず!

最後まで読んでいただきありがとうございました!
それでは今日は失礼いたします。