子どもが来年フランスで中学生になります。フランスは小学校5年生までだったのでした。しかし日本ならこの4月までは小学校4年生。微妙なずれを感じておかしな気分。受験はありませんが、進学先を確保しておかないと中学生になりそこねてしまいますから、決定しました。


実は去年からすでに吟味を始めていました。友達は、その兄弟がいっているところに集中するらしいのですが、そこが中高続きであり、バカロレアという、「高校卒業資格」の合格率が高く評判と聴きました。そのかわり、もちろんきびしいらしい。生活態度も、ちょっとしたことでビシバシ言われるそうな。具体例をおともだちの家族から聞いています。


クラスの大半はそこに進むというので迷いましたが、結局この学校は没に。そういうビシバシ教育は、私の日本での経験だけでたくさん、という気持ちもあるし、相方もそういう環境が子供に及ぼす影響をやはり心配し、さっさと同意。し、また小さな学校に。私の知らないうちに相方だけが子供と面接に行ってしまい、ちょっと悔しい思いをしましたが、その際飛び級しないか、と言われたんだそうです。は?今頃?飛ぶならもっと若くしてとぶべきだったんじゃないのかな???


フランスには学年をとばし一学年上に進むことがけっこうあるようです。レッスンで出会った子供たちにもおり、14歳でリセ(高校)がけっこうぞろぞろ。みんな一人前に話しますから態度はかなり大人っぽいです。リセを卒業した子に「18歳で大人になったのね」といったら、まだ17歳でした。汗


しかし、飛び級したらその一学年の勉強がごっそりぬけるわけですから、慎重にしないと。飛び級して、落第したら意味がありません。日本にいたときは塾でバイトしていたので、そんなに簡単に考えていいものかな?と心配の方が強いです。それに・・・・子供時代はいずれおわるのだから、別に急がなくってもいいのよ?という気持ちがあります。本読んだり音楽したり、いろんな経験をしてほしい。なにがなんでも進学せよ、とは言いたくないらしい気持ちが、私のどこかにあるようでした。


何を飛び級の基本にするのか?まあ大人との付き合いが多いので、態度は大人っぽいかもしれないんだけど・・・・でも、急がなくていいや。パソコンばっかりしてないで本読みなよ!みたいな。


自分がとても居心地悪かった中3時代も思う。相方も。そしてまた、

萩尾望都さんの「毛糸玉にじゃれないで」

が、どうしても、チラチラと思い浮かぶのです。

「すれすれではいって、授業についていくのがいっぱいでピイピイ言うの嫌だ。その分違う学校に行って、原語で本を読んだりしたいんだ」

それをきいて、女の子は自分の志望校も彼と同じところにするのです。ドキドキ


飛び級が日本にあったらどうなるのでしょうか。「民主主義じゃない」とつぶされるのかしら?

受験にまつわる話はいくらでも出てきそうですが、私の場合、決して頑張って勉強して合格しよう、という話にはならないなあ。フランスで入試がないのはありがたいですが、ちがうかたちでの厳しさはあります。


いずれにしても、子供が働かなくてもよいところにいるということは・・・現代、なのですね。