昨日のカウンセリングセッションのクライアントさんのお悩みを紹介したいと思います。
『人と話をしていても会話をシャットダウンしたい。思考が止まってしまう。適当に「わかりました」と言ってしまう。』
この方は、うつ症状がひどい方にあり、感情の起伏が激しく、身体への影響も大きく出てしまっています。
思考が止まってしまうのは、そもそもが自分のことでいっぱいいっぱいだから。
自分の主観妄想や、自分の中の吐き出せない感情にコントロールされて、
自分が自分自身に振り回されている。
そのような人は、既にガス欠なのに走っているクルマのような状態です。
人の話に耳を傾けられる余裕は、全然ありません。
これを、さらに
”私はガス欠なダメな人間だ”と上塗りしてしまう事もよくあります。
一方で、その方はものすごく、対人関係においては安定しているように、他者からは見える。
物事を順序だてて話すことができ、自分の中の困りごとも整理しようとされていて、
笑顔が素敵で清潔で、ぱっと見問題はなさそうに見えてしまう。
そして、この方にはこの状況になってしまった大変な過去があります。
子供の頃から、人に助けを求めても助けてもらえず、
そばにいる唯一助けを求められる大人たちから、見放された絶望感。
心のよりどころにしていた友人からバカにされた孤独感。
そういう感情とエピソードがつながる経験をものすごく多くしてきたため、
後々、本当に助けてほしいと言わなければならない身の危険を感じた時でさえ、
「困っています、助けてほしい。」
が言えなかった。
今もそれを、本当の意味で言えない。
とかくいう私も、過去はそのような人でした。
この方は、悲しみの渦の中にずっとい続け、
人から「かわいそうだったね。大変だったね。」という言葉をかけてもらいながらでないと立てない、という弱さを選択していくかぎり、
お幸せになることはありません。
こうやってカウンセリングを受けながら、人に吐き出す機会を持っておられるのは素晴らしいこと。
カウンセリングを本当に自分の幸せをつかむためのツールとして使う事ができるようになれば、
回復へは大きく加速していくに違いないと思っています。
カウンセラーはその勇気を持つための寄り添い、助言、そして背中を押す役割を担います。
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今日もお読みいただきありがとうございました ^^