ぼくは犬や
ペク ヒナ／作
長谷川 義史／訳
２０２０年
ブロンズ新社
１５４０円（税込）
ぼくは犬や。
ひとはぼくをグスリと呼ぶ。
数年前、スーパーでパンウリっておかあちゃんがうんでくれはった。
4番目が、ぼくや。
きょうだいは、ぎょうさんおる。
やっとおっぱいから離れたころ・・・
ぼくは、ここにきた。
人間の家に。
その日から、家族になった。
朝になると、お父ちゃんが出掛ける。
ネクタイ締めて出掛ける。
子どものドンドンも靴を履いて・・・出掛ける。
まさか・・・
おばあちゃんも！？
出掛けた。
ぼくも！ ぼくも！ ぼくも！ ぼくも！ ぼくも・・・！！！
玄関は閉まった。
まだ
まだまだ
まだまだまだ
まだまだまだまだ・・・・
誰も帰ってこない。
退屈な時間
やっと、散歩の時間！
元気いっぱい走り出すグスリ。
人間の家族との交流を面白おかしく描きつつ、その心情までもを豊かに表現しています。
長谷川義史先生の大阪弁の訳が味わい深い作品です☆