【道産BAR♯14】

冬に生産したアスパラの美味しさを食べてほしい!

~東神楽町産 種と実セレクト「雪アスパラ」発表会~  

 

農業プロデューサー・マルシェの第一人者として書籍を出版し、現在は北海道・東神楽町の農業プロデューサーとしても活動する脇坂真吏さんが「冬に生産したアスパラの美味しさを食べてほしい!~東神楽町産 種と実セレクト『雪アスパラ』発表会~」を2020年1月22日、東京・新橋で開催しました。
吉原農場(東神楽町)で数年前から取り組み始めた、真冬に出荷できる高級道産アスパラガス「雪アスパラ※」が東神楽町ラグジュアリーブランド「種と実セレクト」に認定されたことを受け、東京でももっと多くの方に雪アスパラとその美味しさについて知ってほしいとの想いで行われました。

「あれ?アスパラって春しか採れないんじゃないの?!」
私も最初はそう思いました!
そんなあなたにこそ読んでほしい、イベントの様子をレポートします。
※「雪アスパラ」は株式会社 吉原農場の登録商標です
                             (取材・文・撮影:フォトライター 宮永明子)

 

目次

  1. 東京で初お披露目となるイベントに山本町長の姿も
  2. 町が最高品質と公認した農産物や加工品の新たなブランド「東神楽の種と実セレクト」
  3. 「雪アスパラ」を作り出した生産者、吉原農場が登場!
  4. 優しい味わいの「雪アスパラ」を使った本日の試食メニュー発表!
  5. 1本200円!!正にラグジュアリーなアスパラガスを実食!!
  6. 参加者、本音で雪アスパラを語る

東京で初お披露目となるイベントに山本町長の姿も

2018年、道北の空の玄関・旭川空港がある東神楽町に新たなブランド「東神楽の種と実セレクト」が誕生しました。そのラグジュアリーブランドの一つ「雪アスパラ※」が今回の主役。この日は東京で初の「雪アスパラ」のお披露目とのことで東神楽町から山本進町長も駆けつけ挨拶しました。

 

町が最高品質と公認した農産物や加工品の新たなブランド「東神楽の種と実セレクト」

「東神楽の種と実セレクト」とは、町が最高品質と公認した農産物や加工品などのブランドの名称です。
このプロジェクトの立ち上げから担当している東神楽町 まちづくり推進課 主査「東神楽の種と実セレクト」PR大臣の小林大介さんがブランドについて説明。「“特産品がない町”といわれているが、町には素敵な産品が実はあるんです。これから丁寧に皆さんに伝え、町と共に農産物を知ってもらおうと思っています」と挨拶。現在、22種類の産品が認定されており、ロゴマークは東神楽の魅力を「種」や「実」と捉え、空港がある町として国内外へ飛び立っていく様子を表現。「飛行機の軌跡」と「実」と「鳥」をモチーフにし、“空を飛び、種を運ぶ、鳥”をデザインしています。

              

               「種と実セレクト」ロゴマーク(公式HPより)

「雪アスパラ」を作り出した生産者、吉原農場が登場!

これまでのアスパライベントは収穫期の春の開催のため、生産者は忙しい最中で来ることができませんでした。しかし、今回は冬の開催なので生産者の株式会社 吉原農場の吉原康弘さんの参加も叶い、直接、皆さんに声を届けることが実現。「今、東神楽町では寒冷地でも栽培できるほうれん草や小松菜なども採れ、地場の野菜で北海道らしいメイン料理のメニューを組めるような状態になりました。~雪が降る町の生産者は一般的に冬場は除雪の仕事をしている人が多いけれども、僕は“冬も土を触りながら年中農業をしています!”と胸を張って言いたくて冬アスパラの生産について勉強しなおし、挑戦しました。冬のアスパラ栽培の技術は昔からありましたが、手がかかること、そして春夏モノの両方の敷地を確保しなければならないこともあり、なかなか、実際に作る人がいなくて…。手間ですか?かかりますよ!」と北海道好き、高品質の食材好きが集まった本イベントで生産者自ら、生産に対する想いとこだわりの生産方法についてアツく語りました。

▲株式会社 吉原農場は、吉原康弘さん(写真)のお父様が社長として会社経営している農家さん。康弘さんは7年前に就農、アスパラは4年前から作りはじめました

 

優しい味わいの「雪アスパラ」を使った本日の試食メニュー発表!

もうそろそろ、お腹も空いてきたところで、本日の試食メニューを考案した料理人・フードセラピストの石光映美子さんが登場。

▲試食メニューを考案した料理人・フードセラピストの石光映美子さん

 

筆者もいわゆるアスパラの青臭い味わいが大好きなのですが、「雪アスパラ」はグリーン、ホワイト共にその青臭さが超マイルド!

そのマイルドさゆえ、石光さんは「普通のアスパラメニューではダメかも…。『雪アスパラ』の美味しさを引き立たせるためにはどんなメニューが最適なんだろう?」と頭を抱えたそうです。

研究に研究を重ね、やっと生み出した至極のメニューがこちら。

①アスパラポタージュ チキン香味野菜煮
②アスパラグリル&鮭クリーム味噌チーズディップのパンケーキ
③アスパラとホタテの炊き込みお結び
④アスパラの柚子オランデーズソース

1本200円!!正にラグジュアリーなアスパラガスを実食!!

▲お供は「北海道のビールといえば!」のサッポロ生ビール黒ラベル

 

メニュー説明の後は写真撮影の嵐!!これほどまでカメラを向けられたアスパラはないのではないでしょうか?さすがは高級アスパラ!皆さん、真剣にばえる「雪アスパラ」を撮影し、SNSで発信していました。

 

 

▲乾杯~!

食してみると、「雪アスパラ」はグリーン、ホワイト共にその青臭さが超マイルド!

特にグリーンよりも苦味や青臭さが強い傾向にあるホワイトを口に入れた瞬間の衝撃は

2020年一番の驚きになるかも知れません!

全然苦味が感じられないんです。

こんなに甘みを感じるようなホワイトアスパラは筆者も初めてです。
“アスパラの青臭さが苦手”という方にもぜひ、一度、食べていただきたいなと感じるほどの

優しい味わいでした。

参加者、本音で雪アスパラを語る

試食を楽しんだ後は「生産者との交流&ディスカッション」です。

 

・雪アスパラの魅力ってなんだろう?
・どういったところへ売れるか?
・どんな売り方・提案の仕方があるか?
など、以下の資料を基に意見を出し合いました。

 

(参考価格)
雪アスパラ 798円/150g(税別)
SouseiMarche旭川店
※春アスパラの約2倍の価格

 

(12月~2月のアスパラの産地)
オーストラリア・メキシコの外国産が大半
国内では、佐賀・栃木など一部が少し

 

味わいの感想はもちろん、東京での小売価格やサイズ、サスティナブルの観点からの意見も飛び出しました。

意識の高いコンシューマーの方々の生の声は、生産者の吉原さんにとって濃厚な時間となったようです。

真冬に出荷できる吉原農場の高級アスパラ「雪アスパラ」はまだ生産量も少なく地元出荷が中心です。

東神楽町「種と実セレクト」に認定され、東京での初お披露目のこのタイミングで味わえたことはとても貴重な経験となりましたが、その味わいはもちろん、北の大地で冬のアスパラ作りに情熱を燃やす生産者がいることをもっと多くの方々にもぜひ知ってもらいたいと思います。


「種と実セレクト」のブランドコンセプトのように、「雪アスパラ」が国内外へ飛び立っていく日もそう遠くはないでしょう。