食パン
 フランスでは朝ご飯は絶対パン!だそうです。旦那も見ていてこちらに「飽き」がくるほど、パンにバターとジャムをつけて何枚も食べます。アメリカに戻って来てからはこの組み合わせにピーナツバターを加えていますが、どちらにしろ、甘いパンを毎朝何枚も食べ続けています。旦那だけではなく、旦那の家族も全員朝食はパン!リヨンにいる彼の友人宅でお世話になった時、友人は私達が起きだす前にパン屋に走り、色々なパンを買って来てくれていました。フランスでの朝食に焼きたてのパンを御ちそうするのは、日本で客に夕食をおもてなしをするのと同じように意識されるようです。

 でも、パンって何処から来たのだろう?どの食べ物にも決まって湧いて来る素朴な疑問です。大抵発酵させて食べる食べ物の始まりは「偶然」。パンも例外ではなかったようです。麦自体は紀元前6000年頃からすでに食べられていたそうです。始めは粉のまま、そして少しずつ粉を練って水を加えて煮た粥状のものが食されるようになりました。6000年前頃にはメソポタミアで小麦粉を水でこねて焼いたものが食べられるようになり、これが現在のパンの原型だそうです。粥状になった小麦粉は数日置くと天然の酵母菌や乳酸菌が付着し、これは現在の「サワードウ」として食べられていますが、焼いて柔らかく、おいしく食べられる事に気がつくまで腐ったものとして捨てられていたそうです。
 発酵パンが始まったのは少し後、古代エジプトでほんの偶然に「発酵パン」のおいしさが発見され、紀元前2000年には発酵パンが作られるようになりました。その後古代ギリシアに伝わると、ブドウ液から作られる酵母も使われるようになり、いよいよパンが量産され、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、と伝わり、世界中で愛されるようになりました。

 フランスの代表的なパンには「フランスパン(フランスでは単に「パン」と呼ばれています)」、「クロワッサン(元々は17世紀のオーストリア ハンガリー帝国のウィーンで人々にご褒美としてトルコ軍旗の印である三日月をモデルにした三日月型のクロワッサンが与えられていました)」、そして「ブリオッシュ(これはマリーアントワネットの結婚によってウィーンからフランスに伝えられたもの)」があります。

 私もフランスで朝食に食べたパンは、この3種類でした。特によく朝食で食べられる種類はブリオッシュ。バターと卵をたくさん使ったパンで、風味があってお気に入りです。ブリオッシュとマリーアントワネットは何かと関連があり、アントワネットが国民を「パンが食べられないなら、お菓子を食べればいいのに」と言って怒らせた逸話のこの「お菓子」というのが、このブリオッシュだったとか。
 
 毎朝パンの香りがする家庭はとってもあこがれ。食パン
 フランスパン作りは一度失敗していますが、また挑戦するつもりですべーっだ!