おはようございます。
今日も神戸は良いお天気
気持ちのいい朝を迎えています

しかし、昨日ショックな出来事があり
もやもやした気持ちを抱えているので、少しここで吐き出しを・・・。

ジャズピアニスト「キースジャレット」のコンサートに出かけました。

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「有名なピアニスト」くらいの認識しかなく、楽しみにしていたのですが
結果から言えば、キースが観客にキレて突然終了。。。

それまでも
『咳払い』や『カメラ』、『酔った外国人の声かけ』、『指笛』などがあり
中断することしばしば・・・。

私も「そんなに神経質になるものなのか・・・」と驚き
「咳は自然現象だしなあ」と少しキースを責める目線でいたのですが
隣の席のおばさまの話を聞いて、ミーハー的な気分で聴きにきていた自分を恥ずかしく思いました。

ファンの皆さんはもちろんご存知なんでしょうが
すべて「即興演奏」なんですね。
つまり作曲と同時に演奏を行うという非常に繊細な演奏をしているとのことなんです。

うめき声を発しながら、中腰で足でリズムをとりながら
彼は自分の世界に没頭し、美しい音を紡いでいく。
その作業を遮る、異音にとても敏感なんですね。
昨日は録音作業も行っていたから、さらに敏感であったのかも・・・。

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昨日は乾燥していたので、咳払いも多かったのですが
気になっていたのは、手やハンカチで覆うことなく咳払いをする男性が数名いたこと。
最後もその咳払いひとつで演奏をやめて去っていきました。

私は隣のおばさまに話を聞いたから良かったけれど
私のようにミーハー精神丸出しで聴きにきていた方も多かったはず。

最後は主催者に「説明しろ!」と詰め寄っている観客が多数いました。

こういった事態を避けるのであれば
中断の際に、ホールの担当者からちゃんと説明すれば良かったのに・・・。
彼が途中で聴衆に話しかけた言葉(注意?)も
英語だからわからなかった・・・主催者側が伝えてくれたらよかったのに・・・。

「あんなに美しい音を出していたのに・・・。」と残念がっていたおばさま。
「ソロはジャズのトリオとは違うからね。歓声もいらないのよ」と・・・。
「もう70近いから、次はないかもしれないわ」
「このままでは彼が悪者になってしまうから、お話したのよ」と去って行かれました。

譜面のある『クラシック』しか知らない私。
こういった音楽の世界があることも、40を過ぎて初めて知りました。

本当にファンの方が彼の音を楽しむには
フェスティバルホールは大きすぎたのかもしれません。

音楽を聴くにふさわしい聴衆ではない方が、(私を含めて)たくさんいた昨夜。
「客なんだから!」「高いチケット代を払ってるんだから!」と音楽を商品として扱っていた・・・。
聴き手のレベルを上げないと・・・どんなに良い音楽も台無しになってしまいますね。

もう大阪には来てくれないかもしれません。
彼の細かな星のような音を、
ライブで聴くことはもう無理なのかな・・・。