~ 海賊船に拐われて・第1話・ミニョ ~ | ファン王国物語 

ファン王国物語 

韓国ドラマ「イケメンですね」の二次小説で「ファン王国」というパラレルな世界のお話です。おなじみのドラマのキャラクターが、様々な役柄で登場します。このブログを読んでドラマに興味を持って頂けたら、ぜひ見て下さい。きっと貴方の毎日が変わります、私のように。

海賊船に拐われて~解説



「ねぇ、ミニョ~、次はあのアトラクションに乗ろう、今なら10分待ちだよ、チャンス、チャンス~」


「あっ、うん、そうだね」


院長様ぁ~、活発で行動的な親友のユリは、私がもうヘロヘロなのに休ませてもくれません。


アトラクションは楽しいけど、私は遊園地自体が初めてで、もう疲れてしまいました。


園内は広くて、平日なのに人がたくさんいて、それだけで私は目が回りそうです。


ふ~ん『カリブ~の海賊船』かぁ、面白そう。アトラクションの入口の看板もカッコいい海賊が描かれていて、これなら乗っても大丈夫かな。


高校生活最後の卒業遠足、生まれて初めて来た『ネズミ~ランド』なんだから楽しまなくちゃ。


「ほらっ、ミニョ早く。私達の番だよ。さあ、乗ろっ」


「あ、あ、あ、うん … 待って」


院長様、小さな子供も乗れるアトラクションのはずなのに、入口の向こうが真っ暗です。


こんな簡単な安全バーだけで、落ちたりしないのかしら …


ガクッ、ガクッ、ガタンッ …


うわっ、いきなり動き出した …


「キャ~、ヤッホ~、アハハ、声が響いてる~、ミニョも声を出しなよ」


親友のユリはいい子なんだけど時々、騒がしくて恥ずかしい時があります。今、まさにそれ …


ガタンッ、ガタンッ、ガガァァ~


「あ~、うん、えっ、ええ~っ」


上に少し登ったと思ったら、急降下したぁ~~っ、院長様ぁ、怖い~っ  …


ガタンッ …


キャッ、何これぇぇっ、安全バーが外れちゃった~っ …


「ちょっとぉ~、ミニョぉ~!!!」


「ユ、ユリぃ~っ、助けてぇ!!!」


ザッバ~ンッ、ブク、ブク、ブク …


★*:;;:*★*:;;;:*★*:;;;:*★*:;;;★*:;;:*★


「プハッ … ユリぃ~、誰かぁ~、助けてぇ~、私は泳げないの~」


真っ暗な上に、何て深いのかしら …


ただのアトラクションなのに、セットが凝り過ぎなのよ …


あ~、身体がドンドン冷えて来る …


足が底に全然つかないから、ずっとバタバタしてないと沈んじゃうし …


も、もうダメっ、手足に力が入らないです、院長様 …


今まで、お世話になりました …


私、こんなネズミ~ランドのアトラクションで、院長様とお別れになるとは思いませんでした …


ザッブ~ン …


ザバッ、ザバッ、ザバッ …


あ~、もう幻が見えます、院長様 …


「おいっ、お前ぇっ、死にてぇのか、こんな夜の海で泳ぎやがって」


ええ~っ、誰っ、何か変なしゃべり方する人だわ …


初対面で『お前ぇ』呼ばわりなんて、失礼しちゃう …


「す、好きで泳いでるんじゃありません、溺れてるんです … 」


「おお、言い返す元気があるんだな。ほれ、掴まれよ」


つ、掴まれって …


あ、あ、あれ … この人、アトラクションの看板の絵にそっくり …


… って事は …


「か、か、海賊 … 」


う、嘘ぉ~っ!


「おうよ、溺れてるって割にゃ余裕だなぁ、お前ぇ。ほら、船に連れて行ってやるから … 」


「こ、こ、困ります。海賊船なんて」


ええ~っ、海に落ちて迷惑をかけた罰として、アトラクションの中で働かされたりするのかしら …


わ、私は何の役ですか …


「別に、ここいらの鮫のエサになりてぇなら俺ぁ、構わねぇぞ」


さ、鮫ですって …


キョロキョロ、キョロキョロ …


ここ、アトラクションの中の偽物の海なんかじゃない …


「ほ、ほ、本物の海 … 」


「お前ぇ、頭ぁ大丈夫かぁ?海に落ちたショックで、どうにかなっちまったのかよ、仕方ねぇなぁ~」


こ、この野蛮な話し方は、絵本で見た海賊に間違いありません …


院長様、私はネズミ~ランドのアトラクションに乗ってたはずなのに …


本物の海賊がいる世界に、来てしまったみたいです …


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