~ 天使の心を取り戻す為に 11 ~ | ファン王国物語 

ファン王国物語 

韓国ドラマ「イケメンですね」の二次小説で「ファン王国」というパラレルな世界のお話です。おなじみのドラマのキャラクターが、様々な役柄で登場します。このブログを読んでドラマに興味を持って頂けたら、ぜひ見て下さい。きっと貴方の毎日が変わります、私のように。

イエローリボン運動について ( ウナギ先輩にリンクの許可を頂きました )
Don't give up Korea.

하나의 작은 움직임이 큰 기적을 ( 一つの小さな動きが大きな奇跡を )

初めて、このブログへお越し頂いた方々へ

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~ 引き続き、バスルームの中 ~


「マ、マテが … お前が居ないと眠らないし、食事を取らない … 」


何度も繰り返される熱い口づけで身体の力が抜けて来たミニョに、テギョンはいきなりマテの話題を持ち出した。


「は、はい … マテには本当に可哀想な事をしました。マッキーさんにも … 」


「マ、マッキーは仕事熱心な男だ。俺が子供の時から警護についてる。心配などいらない … 」


親子ほど年の離れたマッキーの名でさえ、ミニョの口から出るとテギョンは面白くない。


それほどまでにテギョンはミニョだけを想い、ミニョだけを求めている。


自分の元から離れようとしているかもしれない愛しい妃を前に、自分の気持ちをどう伝えればいいのか …


「はい、マッキーさんなら安心ですけど、明日また改めてお詫びを … 」


「マッキーやマテにだけか … 」


「テギョン様 … ?」


今にも溢れてしまいそうな感情をグッと抑えたテギョンの声は、弱々しく震えている。いつもの皮肉たっぷりの強気な物言いではない。


「お前が俺の前から消える事で、俺がどんな風になるか考えた事があるか」


これまでの自分に対するテギョンの献身ぶりには、ミニョも心から感謝している。結婚相手がテギョンでなければ今頃、ファン国城には居るまい。


「テギョン様、本当にすみませんでした。こんな言葉では足りないと思いますけど、他に何と言えばいいか … 」


再び俯こうとするミニョの顎を、テギョンはクイッと持ち上げた。


「何も言わずに俺の側に居ろ。もう二度と、俺が見えない場所へ行くな」


「テギョン様、私を許して下さるんですか … 」


「フン、許すも許さないもない。お前が居ないと不便だ。ファン王国一のコック長に作らせてるのに食事も不味い、夜も全く眠れない … 」



「テギョン様 … 」


「お前と過ごす為に特別に造らせたベッドは、独りで寝るには広すぎる」


「は、はい、テギョン様、本当にすみませんでした … 」


素直でないテギョンの遠回しな言い方に、ミニョはただ頷くばかり。


「あ、ああ、いや、そんな事が言いたいんじゃない … 俺は … 」


生来のプライドの高さと、意地っ張りな性格が災いし、なかなか率直に想いを伝えられないテギョンだが …


たった1つの光であるミニョに自分を拒否され、独りで閉じこもっていた暗闇の中に戻りたくはない。


「テギョン様 … 何ですか … 」


「お前以外は … 必要ではない … 」


「えっ … 」


顎を掴まれ、鼻同士が付きそうな距離でテギョンはミニョに囁いた。


「この先、いかなる事態になろうと、お前以外の女は受け入れない」


「テギョン様 … 」


ス王国の王女の事を言っているのだろう。テギョンを信じていても、他国の王女を妃として迎え入れるとなれば、ミニョも心中穏やかでは居られない。


「その為にどの国にも負けない強いファン王国をつくり、俺はその国王になる。だからその王妃お前にも苦労をさせる」


「苦労だなんて、そんな … 」


「教会で育ったお前を、半ば俺のワガママで強引に妃とした。その代わりと言う訳でなはないが、他の女は妃にも側室にもしない。そんな必要のない王国にする、それくらいは覚悟の上だ」


テギョンの瞳の奥には、固い意志が見える。ミニョは、今までの自分の不安が一気に吹き飛ぶような気がした。


「私、テギョン様が他の方を迎え入れられた時、ちゃんと王妃の役割が出来るのか不安で、不安で … 」


コ国王夫妻だった両親が今は居ないミニョにとって、ギョンセとファランがその手本となる。


テギョンが他の女を妃や側室に迎え入れる事になったら、とてもファランのように王妃として立派に振る舞えない。


それはテギョン本人の意向とは関係なく、国と国との繋がりの為、そうなる事も有り得るとお妃教育で嫌と言うほど叩き込まれた。


その事自体はテギョンの妃である限り、覚悟はしている。


だが『自分の行動が、国王となるテギョンの名を貶めてしまったら』それが心まで蝕むようなミニョの苦悩だった。


「そうだったのか、ミニョ。お前は俺がファン国城の連中に、陰で何と言われてるか知らないんだな … 」


ミニョの本音が聞けたテギョンは、ホッと胸を撫で下ろして片方の頬を上げるとニヤリと笑った。


「えっ、ファン国城の方々にですか。テギョン様の事を何て … 」


「フン、全く城主の俺に向かって、けしからん奴らだ。『度を超した愛妻家』らしいぞ … 」


「度を超した … 愛妻家ですか … 」


ミニョの嬉し涙は、止めようがない。こんな不器用な言い方しか出来ないテギョンが、ミニョは誰よりも愛しく思えた。


そして …


この先に何があってもテギョンを信じてさえいれば乗り越えられる、そんな気がする。


「こんな事まで言わせたんだから、その責任はお前が取れ」


「えっ、えっ、責任 … ですか」


どんな風に、と問いかけたミニョにテギョンは薔薇の香りのソープを頭から振りかけた。


「フン、誰から見ても、お前は俺の者だという印をつける … 」


冗談めかしたテギョンは、ミニョの髪の毛についたタバコの匂いを消そうと、長い指に力を入れた …


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