~ 天使の心を取り戻す為に 7 ~ | ファン王国物語 

ファン王国物語 

韓国ドラマ「イケメンですね」の二次小説で「ファン王国」というパラレルな世界のお話です。おなじみのドラマのキャラクターが、様々な役柄で登場します。このブログを読んでドラマに興味を持って頂けたら、ぜひ見て下さい。きっと貴方の毎日が変わります、私のように。

はじめて、お越し頂いた方々へ

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~ ファン国城へ到着 ~



「ミニョ、ファン国城へ着いたぞ … 」


帰りの馬車の中、ミニョを腕に抱いて離さなかったテギョンは、その額に口づけながら揺り起こした。


ファン国城を見上げると、マテの部屋には煌々と灯りが点いている。ミニョを求め、マテが夜泣きをしているのかもしれない。


「あ … テギョン様、すみません。また私、眠ってしまって … 」


申し訳なさそうに起き上がろうとするミニョに、テギョンは皮肉たっぷりに言い返す。


「フン、間抜けな寝顔だったぞ」


「えっ、そ、そんな … 」


眠るミニョの顔に何度も頬ずりをし、その体温や鼓動を確かめながら見つめていたクセに、テギョンはやはり素直になれない。


言いたい事は、山ほどある。


あの賞金クビの海賊男とは、本当に何もなかったのか …


まさか自分の意志で、ファン国城を出て行ったのか …


自分への愛情が、冷めてしまったのではないか …


ミニョを愛し過ぎるが故に、心配事は尽きない。


けれど …


その返事が怖くて、テギョンは聞くに聞けなかった。一度、口に出してしまえば、きっと押し殺していた感情が次々と溢れ出すに違いない。


それがまた、ミニョを追い詰めてしまうのではないかと …




まだ眠い目を擦るミニョを前に、テギョンは想う。


つくづく自分は臆病な男だと …


こんなにも、ミニョを失うのが怖い …


「ミニョ … 」


「テ、テギョン様 … 」


それ以上は何も言わず、ミニョを息も出来ないほどに抱き締めるテギョン。


起きたばかりで意識がぼんやりしているミニョは、戸惑いながらもされるがままにしている。


「もう … 二度と俺の側を離れるな」


絞り出すようなテギョンの低い声が、ミニョの耳から身体へ入り込む。


後悔しても遅いが、自分の軽率な行動で、ただでさえ多忙なテギョンに心配をかけてしまった。返す言葉もなく、ミニョは頷く事しかできない。


「はい … 」


「俺やマテと … ここで、ずっと暮らす。それでいいか … ミニョ … 」


ミニョの肩に顎を乗せて顔が見えないテギョンの声は、少し震えている。


こんなにも自分を必要としてくれるテギョンに、何と詫びればいいのか …


「はい、テギョン様 … 」


ミニョは、テギョンの背中に両腕を回し、その手に精一杯の力を込めた …


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