~ 初・離乳食から数日後 ~
~ 『テギョン様、サランヘヨ … マテの離乳食をいつも有難うございます。今日は私にも、食べさせ方を教えて下さいね … 』 ~
「さて、困ったぞ … 」
ミニョがマテの部屋にいる間、テギョンは執務机で頬杖をつきながら考え込んでいた。
『マテが離乳食に慣れるまで、俺がやるからお前は手を出すな』と大見得を切ったはいいが、あれからマテに何をやっても、口にしようとしない。
さすがのテギョンも、マテの強情さにはお手上げだった。
愛する妃には何より弱いテギョン、ミニョからの手紙にああ書かれては、今日こそ一緒に食べさせざるを得ない。
テギョンは重い足取りでマ・フニに用意させた離乳食を手に、ミニョが待つマテの部屋に入って行った …
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~ テギョン VS マテ round 4 ~
「マンマ~、キャッ、キャッ … 」
ミニョと二人きりでご機嫌のマテは、とびきりの笑顔でその豊かな胸にしがみついている。
「マテ、今日のお散歩はどこか楽しみですね … 早くテギョン様の仕事が終わるといいんですけど … 」
「マンマ~、マンマ~」
「ああ、マテ、お腹が空いたんですね。もうすぐテギョン様がマテの為に、来て下さいますよ」
自分を巡り、テギョン VS マテの攻防があるなどとミニョは知らない。
結局は似た者同士のテギョンとマテはミニョの前では終始、カッコつけようとするからだ。
赤ん坊の強みでマテが泣いて、テギョンが引き下がるのが今までのパターンだったが …
そこはヤキモチ妬き&大人げなさ度では、ファン国城でも間違いなくNo.1の王子ファン・テギョン。
いつもなら口を尖らせ、どうにかしてミニョをマテに取られない方法はないかと考えあぐねているが …
幾分、元気のない表情でミニョに声をかけた。
「ミニョ、待たせたな、離乳食の時間だ。マテをベビーチェアに座らせろ」
「あ、はい、テギョン様 … マテ、良かったですねぇ、ご飯ですよ … 」
「マンマ~、マンマ~」
ミニョの腕から離れたくないマテは、ドレスの胸元を引っ張っている。
( チッ、マテめ … )
内心では引き離したいが、離乳食の件でバツの悪いテギョンは珍しく文句を言わずに黙って見ている。
もちろん、口はムニュムニュと尖っているが …
「マテ、ここに座って下さいね」
「バブ、バブ、バブ … マンマ~」
ミニョの笑顔には敵わず渋々、ドレスから手を離したマテは、大人しくベビーチェアに座った。
もちろんマテの視線はミニョ一筋、テギョンには目もくれない。
「マテ、良い度胸だな。また俺と勝負をするか … 」
マテの態度にテギョンも我慢ならず、ミニョに話す覚悟で離乳食のスプーンを握った。
「テギョン様、今日は私に離乳食の食べさせ方を教えて下さる約束ですよ」
ミニョの笑顔に弱いのは、マテだけではなくテギョンも同じ事。
「あ、ああ … そうだな」
テギョンは吸い寄せられるようにミニョへ、マテの離乳食のトレーとスプーンを渡してしまった …



